安全面から考える床暖房 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

鈴木 克彦
株式会社マクス 代表取締役
建築家

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:住宅設計・構造

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

安全面から考える床暖房

- good

  1. 住宅・不動産
  2. 住宅設計・構造
  3. 住宅設計・構造設計
住宅に関する最新情報 床暖房
話しが床暖房からかなりそれしまいましたので、床暖房に戻りましょう。


今回は、床暖房の危険性から、床暖房の種類別の善し悪しを見てみましょう。

ボイラー式の温水式床暖房でも、ボイラー自体は室外での燃焼なので、室内の空気を汚さず、換気の必要がない、と言うのが床暖房の最大の魅力で、快適なだけでなく、安全な暖房と言えます。

そして、以前のコラムでご紹介した通り、床暖房は、床自体が火で熱くなる訳ではないので、安全性という面で問題になるのは、「低温火傷」です。

低温火傷とは、42〜44℃程度の熱に長時間当たると起こる火傷です。

床暖房は床面の温度が30度前後なので、安全そうですが、ホットカーペットと同様、布団を掛けて寝るなど、長時間同じ場所にいると危険です。

ただし、同じ場所にずっと居ても、要はその場所が40℃以下の低温なら良いわけです。

その点では、温水式の方が安全と言えます。

理由は、温水の場合、循環していると、温度の低いところで、「お湯→床」という様に熱が伝わります。

ですから、床が暖まってくると、より床の温度の低い部分、つまりまだ暖まっていない部分で放熱するわけです。

人や布団でその場所が暖まると、その部分より冷たい、何もない部分で放熱が起こるので、電気式のように、温度が上昇を続ける、と言うことが起こりにくい、と言う仕組みです。

もちろん、電気式の床暖にも、温度センサーが付いています。
ただ、温度センサーも、装置に付いている場所はとびとびですから、頼りすぎは危険と言うことですね。


では、次回は、メンテナンスから床暖房を考えてみましょう。