- 吉野 充巨
- オフィスマイエフ・ピー 代表
- 東京都
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
平成24年高齢社会白書から、様々な高齢者の姿を紹介しています。
昨日は、高齢世帯の現状から、世帯構成と、年金給付等の所得に付いて紹介しました。
本日は、高齢世帯の資産に付いて紹介します。
昨日は一人当たりにすると高齢者世帯の所得は、現役世代と変わりません。と紹介しました。
白書の「世帯主の年齢階級別世帯人員一人当たりの1年間の支出グラフを見ますと、一番支出額が多いのは~29世代ですが、次に多いのは60代132.7万円、次いで70代の126.9万円です。また、65歳で支出額を比べますと、全世帯の支出額を上回っています。
ここで、常識と異なる点を指摘します。グラフを見ても解りますように、高齢者だからと言って保健医療に支払う額は多くありません。
歳をとると医療費が「大変」との思い込みは捨てる必要があります。これは、医療費の自己負担が現役世代に比べ低いことも一因です。従い、昨日も下記ましたが、現役世代並みの負担率でも高齢世帯の負担は重圧にならないと推察できます。
では、世帯主の年齢階級別世帯当たりの貯蓄・負債、年間収入、持ち家率を見ます。
高齢世帯の持ち家比率は60~69歳で90.9%、そして貯蓄額は2,363万円あり負債額226万円を引いた、ネットで2,38万円あります。これが70歳位所では持ち家率は下がりますが88.6%で、ネット貯蓄額は2,121万円になります。
収入に付いてですが
昨日見ました通り60~69歳の年齢層は30~39歳と同じレベルですし、70歳以上でも29歳までの総より多い収入です。貯蓄額は高齢者の方達が「頑張った」成果ですので、素晴らしいと感じますが、報道等で取り上げる、「高齢者は弱者」というイメージは偽りがあると感じています。
高齢者は、これだけの資産があるのですが、優先的にお金を使いたい考えているものを3つまでの複数回答で聞きますと、10%の方は6t,使いたくないと考え、自己啓発や学習は7.2%で、ボランティア活動や社会貢献に使いたいと云う回答は見当たりません。
では貯蓄の目的は何かと言いますと、支出額はそれなりに少ない病気・介護の備えが62.3%を占めています。
現実には、高額療養費制度、高額医療・高額介護合算療養費制度、高額介護サービスの自己負担を抑える優遇などもあり、負担は多くありません。
このことを社会的認知を広げる必要があるのではと考えています。現在既に高齢になっている高齢者の心配ごとを取り除くためにも必要な事と思います。
お仕事に積極的に関与して収入を稼ぎ、貯蓄嗜好もあり現在の貯蓄額は下記に示します通り、65歳以上の方の貯蓄額の平均は2,257万円ですし、4000万円以上の方も6.1%いらっしゃいます。
これらを考えると、メディアの取り上げ方とは異なり、高齢者は家計と経済的な勝ち組又は強者と考えるのが正しいのではと考えています。
「孫・子に付けを残さない」ためにも、歳出に占める最も大きな費用である社会保障費の見直しは必須と思います。
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文責
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP(R)
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
吉 野 充 巨
独立系顧問料制アドバイザーの紹介
http://profile.ne.jp/w/c-64005/
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/12298/
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html
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