人が騙される理由

人というのは騙されやすいものです。

先日、ある人が悩んでいた時に、怪しい占い師？から、
「これを買えば大丈夫！」と、
醤油差しを買わされたという人の話を聴きました。

醤油を入れたら漏れてきて、
醤油差しの機能すら果たしていないというオマケ付きだったそうです(笑)



そんな話を聴くと、大抵の人は、
「何で騙されちゃうんだろう？」って思うのではないでしょうか。

でも人って騙されやすいものなんです。



パワーストーンってありますよね。

様々な効能があると言われていますが、
その効果をどうやって実証するのでしょうか？



実際に鉱物からも気が出ていますし、その気の強さや質も違います。

でも、それが恋愛や金運などに結び付くとどうやってわかるのでしょう？

パワーストーンは価格がそれほど高くないことからも手に入れやすいですよね。



ちょっと話は変わりますが、
某宗教で財産を全て差し出すようなところがあります。

「ああいうものに騙されるのはおかしい！」
と言っている人が、別の新興宗教に入っていたりします。

その宗教では、少額で先祖供養や占いのようなことをしています。



どちらの宗教も仏教を元としているので良いことを言ってはいるんですね。

ただ、神へのお礼としてお金を取っているんです。

神の名を語ってお金を集めていることは同じなのですが、やり方が違います。



少額ずつで負担が少ないと、騙されている気持ちが小さくなるのでしょう。

嫌なら辞めたら良い話なので、トラブルも少ないのです。



その少額ずつお金を集めている新興宗教もおかしいという人が、
パワーストーンの話になると、
「いや、あれは本当だから！」と自分の正当性を強調してくることもあります。



パワーストーンや新興宗教を信じることがいけないということではないんですよ。

良いものだと思って信じているのなら、それはそれでいいんです。

何が言いたいかというと…。



人が騙される根本にあるものは欲なんです。

お金持ちになりたい、ステキな恋人を見つけたい、幸せになりたい…。



その欲が目を曇らせてしまうので、何が本当かわからなくなるんです。

そして、騙されたと気付いた時には烈火の如く怒ります。

「善良な市民を騙すようなことをして…。」と。



以前、仏教における善悪の話しをしたことがあります。

【善悪の基準とは？】

仏教だとエゴで動くことが悪なんですね。

エゴって何かというと、自分の損得で物事を考えることです。

騙された時の欲がエゴから来ているものならば、
騙された側にも何かしらの落ち度があるのかもしれません。



もちろん騙した側も悪いんですよ。

騙されたとしても、それで幸せを感じているならいいんです。



こういうケースがあります。

ある宗教団体が上手に人を集めているのを見て、
それを真似して、自らも同じように人を集め、同じようなことを話します。

実際にそれで人も集まり、凄い人だと尊敬の念を集めています。



集まった人々は良い話を聴いて救われているわけです。

ただ救われないのは、上に立って上手いこと人を騙している人なんです。

そういう人を見ると、本当に可哀想だな～と思います。

自分の利益や権限を守るために神の名を語って自分を偽り…。

死ぬまで不安や猜疑心に苛まれて生きていかなければいけません。



誰かが騙されたニュースなどを見て、
「どうしてあんなものに引っ掛かるのだろうね？」と話している自分が、
もしかしたら、すでに欲で見えなくなったものに騙されているのかもしれません。

騙されていること自体に気付いていないので、
「こんな良いものがあるのよ～。」と、
別の人に勧めていることがあるのかもしれません。



騙させる根本にあるものはエゴからくる欲求です。

本当の相手を見えなくさせるのも、自分の中に潜むエゴの仕業です。

人の心というのは恐ろしいものですが、
同時に神のような慈愛が同居しているものでもあります。



一度、自分のことも疑ってみる！



それが心の奥深くに隠れているエゴを見つけるための方法なのかもしれませんね！

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