中国知的財産権訴訟統計 - 特許・商標・著作権全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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中国知的財産権訴訟統計

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中国知的財産権訴訟統計

河野特許事務所 2012年7月4日 執筆者:弁理士 河野 英仁

 

 2012年4月中国最高人民法院は2011年度における知的財産権訴訟に関する統計を発表した。図1は第1審人民法院が受理した知的財産権民事訴訟の件数を示すグラフである。2010年度と比較して約38%増の59612件まで増加した。日本の地方裁判所の知的財産権訴訟受理件数が約500件程度であり、中国での知財訴訟は日本の100倍以上の規模である。

 

図1 第1審人民法院が受理した知的財産権民事訴訟の件数

 

 法域別内訳は図2に示すとおりである。著作権訴訟が最も多く、次いで商標、特許訴訟が続く。特許訴訟は前年度に対し35.16%増の7819件となった。

 

 図2 法域別内訳

 

 図3は渉外事件の受理件数を示すグラフである。渉外事件は原告または被告のいずれか一方が外国企業である事件である。毎年約1300件程度の事件が発生している。

 

 図3 渉外事件の受理件数

 

 中国でこれほどまで知財訴訟が多い理由として一つには、模造品の問題がある。もう一つは中国企業による権利意識の高まりである。発明特許出願件数は2011年度で52万件を超え、特許保有件数も年々急増している。訴訟社会である中国では今後も訴訟件数が増加するものと思われる。

                                                                                                                                        以上

 

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