中学生の作文から多くを学びました。生命保険文化センター - 家計・ライフプラン全般 - 専門家プロファイル

宮下 達裕
保険アドバイザー

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閲覧数順 2024年04月19日更新

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中学生の作文から多くを学びました。生命保険文化センター

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知ってお得な情報

お客様に有利な保険提案を得意とするファイナンシャルプランナー宮下達裕です。

昨年の生命保険文化センター主催の中学生作文コンクールの作品を拝読しました。

東日本大震災を経験した中学生の作品が文部科学大臣奨励賞を受賞しました。

保険の大切さ、痛感しました。


以下生命保険文化センターより引用 http://www.jili.or.jp/index.html


文部科学大臣奨励賞


生命保険の支え

宮城県 仙台市立人来田中学校  三学年 粟野 紘花


私が今、生と死について考えるとき、東日本大震災から心を切り
離すことはできません。あまりにも残酷だった自然の仕打ちに、今
も苦しい気持ちを整理しきれないからです。

辛い事実がもたらされたのは、地震から二日目のことでした。ま
だ余震も収まらない夜でした。津波の被害を受けた気仙沼で、父の
育った家が流失し、祖母の行方が分からなくなっているという恐ろ
しい知らせに家族の誰も言葉が出ませんでした。ライフラインは全
て止まり、真っ暗で電話も通じない中、新聞やラジオのこま切れの
情報は、想像を絶する悲惨さを伝え、絶望感がこみあげてきたこと
を覚えています。私は生まれて初めて、必死に『祖母が無事で助か
りますように』と祈りました。不安で涙も出ませんでした。

眠れない日々が続いた一週間後、死にものぐるいで被災地を探し
まわっていた父から、祖母が大ケガをして入院していると短い連絡
がありました。嬉しさのあまり涙がとまりませんでした。普段なら〝大
ケガで入院〟なんて心配することだけれど、命が助かったことに本
当に感謝でいっぱいでした。

しかし気仙沼の病院はとても混雑していて、食べ物も薬も少なく、
治療も満足に受けられない状況でした。そこでヘリコプターで仙台
の病院に移ってくることになりました。まだ開いている店もほとん
どない状態だったので、家から最低限の生活用品を持って病院へ行
きました。ベッドで寝ていた祖母の手や足には、あちこちにアザや
キズがありました。痛々しいそのキズに私は津波の怖さを感じまし
た。

祖母は足が悪く、避難もままならないうちに津波に飲まれてしま
い、偶然近くにあった流木に必死につかまって、流されずにすんだ
そうです。あたりにいた人達に病院まで運んでもらった祖母は病院
で目にした光景に言葉を失ったと言っていました。通路まで人があ
ふれ、順番を待つたくさんの人々。そして、その中から聞こえる叫
び声やうめき声。その中で廊下の椅子に寝かされ、ただ待つことし
かできない状態だったそうです。私だったら耐えられなかったと思
いました。

祖母は、父がお見舞いに行く度に、
「家も持ち物も全て流されてしまったけれど、入院費や退院後も、保
険金さえあれば安心だ。」
と話していました。こんなに大きな災害があって、自分自身も大ケ
ガをしているのに、「保険がある」ということが安心になるんだ、と
驚きました。私は今まで保険というものに関心がありませんでした。

父や母が保険をかけていることは知っていましたが、本当に役立つ
のか、とか、別のことに使った方がいいのではないかとも考えました。

本当に困ったとき、心の支えになるものは人それぞれです。私な
ら家族や友達だし、ペットや仕事という人もいると思います。津波
で全てを流された祖母にとって私達家族の次に心の支えになったの
は、保険だったのだと思います。かけていた保険があれば何とかま
た暮らしていくことができるという希望です。

正直、私は今でも『地震がなかったら… … 。』と思うことがたくさ
んあります。でも地震があったからこそ知ったことや学んだことも
たくさんあります。電気がなかったからこそ、いつもの何倍以上も
星が輝くきれいな空も見ました。

リハビリを続け、やっと立ち上がれるようになった祖母は、全て
がゼロになった故郷の仮設住宅で今日も一生懸命生きています。

安心して生活できるのも、きっと保険があったからだと思います。
そんな安心をくれた保険に、私も家族も皆、感謝の思いでいっぱ
いです。


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