インターネット被害 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
弁護士

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対象:民事家事・生活トラブル

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インターネット被害

 

Q 携帯電話に送られてきた迷惑メールに記載されたアドレスをクリックしてみたところ、いきなり「あなたの個体識別番号はxxxxxです。ご入会が確認されました。3日以内に10万円を入金してください。」というメールが来ました。どう対応したらよいでしょうか。

 

 Eメールや電話、はがきなどを利用して、架空あるいは一度だけアクセスしたサイトから利用料金を請求されるという被害が発生しています。最近では、ご相談のケースのように携帯電話のメールを手段とした料金請求が多いのが特徴です。特に、自分が携帯電話からインターネットに接続し、いろいろなサイトを見ているうちに、突然アダルトサイトにつながり、料金請求の表示になるというパターンが増えています。

 このような被害はアダルトサイトのほか出会い系サイトやによく見られます。一方的に送られてくる勧誘メールに興味本位で登録したり、返信したりする行為が原因のひとつです。まずは、届いた勧誘・広告メールに記載されたアドレスを安易にクリックするのはやめることが被害を未然に防ぐ最良の方法です。

 誤ってアドレスをクリックしてしまったがゆえに、見知らぬ業者からの料金請求があった場合には、以下の通り整理して考えておくとよいでしょう。

①利用規約がないような場合は徹底的に無視することが必要です。退会を求めるためにサイトに連絡を取ることは、自らの個人情報を知らせることにもつながり、脅しの材料や架空請求の元になります。リスクが高い行為になりますので、自分から連絡を取ってはいけません。メールや電話が来ても無視してください

これに対して、利用規約がある場合は、よく読んでその内容を確認します。

②民法の特例法である電子消費者契約法では、事業者は、消費者に対して申し込み内容を再度確認させるための画面を用意する必要があるとしています(電子消費者契約法3条)。このような確認措置がないような場合には、その申し込みの無効を主張することができます。

③仮に同意した上でサービスを利用した場合は、法律上代金支払義務が発生するおそれがあります。同意を要求した画面で「いいえ」や「NO」ボタンをクリックしても、「登録完了」画面になる場合もありますが、そのような画面では、確認措置があることにならないので、②と同様の対処で足ります。

 料金請求の手段があまりにも悪質であったり、支払いに応じてしまった場合などは、まずは最寄りの警察署に相談するとよいでしょう。振込口座が分かっている場合には、警察からその振込口座のある金融機関に連絡を取ってもらい、すぐに口座の凍結措置をしてもらってください。利用規約に同意してサービスを利用したために支払義務が発生するおそれのある場合には、弁護士などの専門家に相談する必要があるでしょう。

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