- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
窓に続き・・
じゃあ、窓じゃなくて扉ってのは何よ・・?
ってことなるのですが・・
これは単純です。
ようするに、人が出入りすることを前提とした開口部を扉とか戸とか出入り口などと言います。
通常は・・
開く形状の人が出入りする開口部を「扉」・・
引く形状の人が出入りする開口部を「戸」・・
と言います。
一般的に扉と言われる片側が丁番で壁に吊られ、反対側から開ける扉が片開き扉・・
この片開きが2枚で両側に開くのが両開き扉・・
両開き扉の一方の扉が小さくなっているのが親子扉・・
1枚の戸を片側の壁に引き込んで開くのが片引き戸・・
2枚の戸が双方互い違いに引いて開くのが引き違い戸・・
これが3枚になるのが3本引き戸・・
ですから、テラスや庭やバルコニーなどに出るためのサッシを掃き出し窓などと言いますが・・
これも本当は人が出入りすることを前提にしていますので、片開きなら扉で、引き違いなら戸です。
クロゼットの開口部のことをクロゼット扉とか折り戸とかいいますが・・
人が出入りして中の物を出し入れする物入のことをクロゼットと言い、その出入り口ですから扉であり、戸ということになります。
まあ、これは法律でこうしろと決められているってわけではないのですが・・
これらの扉や戸というのは、実は特に法律でこうであると決められている物ではありません。
ということは、別に出入り口などない建物が欲しいのであれば、法律上は造ることは可能・・
なのです。
ただ、法律では・・
中にいる人が何かあった時にはすぐ外に避難できるようしなさい、となっています。
避難する、つまり外に出るための何かが必要だということです。
これは、別に扉などではなくても窓でも構いませんし、避難口のような物とか脱出装置みたいな物でも構いません。
ま、中に入れないのにどうやって出るんじゃ?ってことではありますが。
れと、3階建て以上の建物の場合は、避難とは逆に外から中に入るための扉が必要です。
消防士さんなどが火事などの時に外から中にはいるための開口部です。
これを、「非常用進入口」と言います。
住宅などの場合は代替進入口という掃き出しサッシや大きめの窓などが必ず道路に面して必要で・・
ビルなどの場合は、よく壁やガラス面についている赤い三角のマークのある所・・
あれが非常用進入口で、そこを開けて外から中に入ることが出来ます。
はしご車があれば・・ですが。
これも法律で必要とされる扉の一種です。
ただ・・
法律で必要とされる扉や戸というのは実はそれだけ・・
つまり、2階建ての住宅は、玄関ドアがなくても建てられるのです。
逃げるためのなんかがあれば・・
玄関ドアをつけなさい、なんてのはどこにも書いてはありません。
ここで一つお知らせをさせて頂きます。
きたる10/13木曜日AM8:00よりの・・
日本テレビ「スッキリ!!」の「スッキリハウジング」にて私共設計の「小さなPianostudioHouse」が紹介されることとなりました。
お施主様のご協力のもと、過日に本当に楽しいロケをさせて頂きましたので是非ごらん頂ければ幸いです。
【 このコラムはブログ記事をまとめた物です。詳しくはブログ「よもやま建築日記~家づくりの現場から~」をどうぞ。 】
Atelier繁建築設計事務所HP
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