
- 石橋 大右
- 株式会社和上ホールディングス 代表取締役
- 大阪府
- 住宅設備コーディネーター
対象:住宅設備
- 松林 宏治
- (住宅設備コーディネーター)
- 松本 秀守
- (住宅設備コーディネーター)
ここ数年、住宅市場はエコ性能の高いものが売れるという傾向が続いています。
エコ性能とは、
・太陽光発電による電力供給、売電
・オール電化による光熱費削減
・断熱素材や二重ガラスなどによる高い空調性能
こうした機能のことを言います。
いずれも地球環境保護についても高い機能を持っているだけでなく、光熱費を削減するという経済的な効果も期待できます。
さらに、住宅エコポイントという制度があるので、環境性能の高い家は購入する時にもおトク感が強く、依然として高い人気を保っています。地球環境のためにできること、というのが私自身の大きなテーマでもあるので、こうした一連の動きというのは歓迎すべきことだと思っています。
ところで、こうしたエコ住宅には住む人の快適性だけでなく、思わぬ健康メリットがあることをご存知でしょうか。
慶応大学理工学部の調査によると、一般的なデータとして1年に2回以上風邪を引く人に割合というのは30%程度だそうです。ところが、エコ住宅に移り住んだ人だけを調査してみるとその数値は13%にまで低下します。これはなぜかと言いますと、エコ住宅の空調機能が優れていて体を冷やしてしまうことがなく、また屋外から有害なウィルスなどが侵入しにくいなどの影響が考えられます。
さらに、断熱性の高い住宅に住んでいる人は部屋の中がすでに暖かいのでお風呂のお湯を低めの温度の設定する傾向があるそうです。やはり、家の中が寒いとお風呂で一気に体を温めてそのまま寝てしまおうという心理が働くのでしょう。お風呂の湯温を低めにすることで高齢の方が入浴中に突然死をしてしまうなどのリスクが軽減されるという効果が指摘されており、これも大きな健康メリットだと言えます。
住む人が健康になるということは、それだけ医療費が少なくて済むことにつながります。太陽光発電システムやエコ給湯器、断熱素材などエコ住宅の建設に必要なものというのは一般の住宅と比べて高価になります。そのために補助金制度なども用意されてはいますが、それを差し引いても高い買い物をしたという感覚を払拭できるには至りません。
しかし、ここでご紹介したような健康効果というのは、医療費の削減という目に見える経済的なメリットだけでなく、お金では買えない健康を手に入れることでもあるので、エコ住宅を検討されている方は、こうしたメリットも是非考慮に入れてみてください。
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