- 谷口 浩一
- 株式会社チームデルタ 代表取締役
- 千葉県
- Webプロデューサー
対象:ホームページ・Web制作
- 原島 洋
- (Webプロデューサー)
- 井上 みやび子
- (Webエンジニア)
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『無用』な家財
などでは決してなく
翻意ではないけれど、諸事情から手放さざるをえない家財
となってしまったピアノ。
『ピアノ』は、そういう特殊性を持った家財でした。
こんにちは。
チームデルタの谷口です。
『ピアノ』の所有者は、いえ、言い方を変えましょうか。
『ピアノ引き取り』の依頼者は、ほぼ100%女性です。
そして、彼女たちは、ほぼ間違いなく、そのピアノのかつての演奏者であり、そのピアノは、彼女たちのご家族からのプレゼントです。
そうです。
今でこそ、大きくて何かと邪魔もの扱いされるピアノですが、かつてそれは彼女たちの宝物であり、小さい頃から生活を共にしてきた想い出深い楽器であり、愛情の証しでもあったんですね。
彼女たちにとって、ピアノを手放すことは、ピアノと過ごした時間、ピアノにまつわる家族との想い出やエピソードまでも手放すことを意味するかもしれません。
そうした想い出いっぱいのピアノを、翻意ではないけれど手放さなければならない彼女達の気持ちをきちんと受け止め、大切な想い出の家財をお預けいただく業者として選んでいただくには何が必要なのか・・・
答えはすぐに見つかりました。
それは、、、、『彼女たちに安心していただくこと』でした。
実は、このビジネスでは、引き取ったピアノの多くは再生されることになっていました。
彼女達の元を離れたピアノが、その後、どのような時を経て、どうなっていくのか。
想い出いっぱいのピアノがぞんざいに扱われ、廃棄された姿をイメージしては胸を痛めるであろう彼女たちに、ピアノたちがたどるその後の時間を伝えることこそ、彼女たちが安心し、また信頼をいただく唯一の方法だと考えました。
アコースティックピアノは、そのほとんどが天然素材で構成され、何度でも修復可能という特性を持ちます。
彼女たちのピアノは、熟練した職人の手を通して見事に再生され、その後、音楽教育を十分に受けられない子ども達が待つ国や地域へと旅立ちます。
それが彼女たちにどれだけ安心を届けるか、想像に難しくないですよね。
新たな命を吹き込まれ、ピアノを必要とする人たちの元へ届けられ、再び美しい音色を奏でることになるんですから。
僕は、再生工場へカメラマンと共に取材、撮影に向かいました。
そこで目にしたのは、あちこちから集められた、製造後30年以上経過した古く汚れたピアノと、多くの工程と職人達の緻密な作業を経て、見事に再生され、あたかも新品と見まがうほどの美しさを取り戻したピアノたちでした。
僕の仕事は、ここで見た事実をきちんとコンテンツに落とし込んで、『彼女たち』に『安心』を伝えることでした。
成果は間もなく現れました。
やむにやまれずピアノを手放さなければならない彼女たちから信頼をいただくまでに必要な時間はほんのわずかでした。
ピアノ処分。com
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【公開後6ヶ月の直近データ】
・最多利用キーワードのクリック率:34%
・転換率(成約率):13%
・投資回収後顧客獲得コスト:約1,500円/人
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ところで、決して廃棄処分せず、修復、再生するにも関わらず、なぜ、このサイトが『ピアノ処分。COM』なのか、、、
それは、需要に基づいた結果なんです。
『使わないピアノを何とかしたいなぁ、、、』と考える方々が、Yahoo/Googleでどんなキーワードを使って検索するか。
調べてみれば明らかなんです(笑)。
サイト再生とWeb戦略のチームデルタ
谷口浩一
Webマーケティング/サイト構築の毎日をつぶやいています
http://twitter.com/Team_Delta
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