- 各務 謙司
- カガミ建築計画 建築家
- 東京都
- 建築家
対象:リフォーム・増改築
- 木下 泰徳
- (アップライフデザイナー)
- 溝部 公寛
- (建築家)
リフォーム工事の墨出しの難しさとは?
解体が終了した時点で、墨出しが始まります。墨出しとは、設計図に描いてあった図面を、実際の現場の床に移す作業と考えて頂くとイメージがしやすいと思います。
新築の建物の場合、基準線(設計用語では通り芯と言います)と基準点を決めれば、ある程度間違いなく工事が進むのですが、リフォームの場合は、もう一歩複雑な作業になります。
実はこの建物でもそうだったのですが、既存の建物が菱形だったりする事が頻繁にあるのです。今回も、現場に行って始めて全てのコーナーが直角でないことが判明しました(実際は床も平行ではありませんでしたが…)。
そこで、何を基準にして、どの角度で墨を出してゆくかを現場で打合せするのです。
墨出しの調整方法
今回は、浴室とキッチンが既にオーダー済みでしたので、それらが無理なく入る事をまず第一に優先しました。その上で、小さな寸法、例えばトレイの寸法や出入り口の寸法の最低限を確保する形で、全体が無理なく納まるようにアチコチ調整しました。
現場の状況を把握した上で、臨機応変に寸法を変えてゆくので、この墨出しは一番緊張する瞬間でもあるのです。今回の工事の担当は、カガミ建築計画で5年目の岸本さんでしたが、やはり完全に任せきる事はできなかったので、私各務も現場に立ち会って、大工さんや水道屋さんたちと調整を行ないました。
これさえビシッと決まれば、後は大工さんの腕の見せ所となってゆきます。
完成後の様子は
二世帯住宅リフォームをご覧下さい。
デザインリフォーム/各務謙司