- 佐山 希人
- 佐山建築研究所 一級建築士事務所 代表取締役所長
- 建築家
対象:住宅設計・構造
●20100年7月31日(土)
防水層をはずした一部にくろありの巣のようなものを発見。ありの道はどうやっても見つけることができなかったが一部だけに巣のようなものがあった。不思議 だが、この上にはカナディアンカヌーが置かれていて、土出しの時そのカヌーの中にくろありの大きな巣があった。まさか、FRP防水を突き破ってその真下に 巣を作ったとは考えられない。FRP防水にそのような損傷は見られなかった。しかし、そのカヌーの中の巣とFRP防水下の巣がどのように連絡していたのか わからないままだった。この巣の木部はアリが持ち込んだと見られる水分で木部が黒ずみ多少劣化していただけだった。この部位はFRP防水の水勾配をとるた めの下地であり、構造躯体ではない。この程度の損傷では、躯体に全く影響ないが気持ちの良いものではない。今回発見できて良かった部分だ。しかし、写真で わかるように断熱材と水勾配用の根太天端に通気層をとっていた。外壁の通気層で空気が動くと床下通気層の空気も動くように設計していた。くろありの巣が あった部分以外はその通気層がしっかりと仕事をしていたようで、下地としては新築時の状態を保っていた。屋上やベランダはしっかりと通気層をとるのが肝心 なのを再確認。仮に多少の水が入り込んでも乾燥してしまう。そして蒸れることもない。
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