
- 村上 春奈
- 村上建築設計室
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
生活感を感じさせない、すっきりと洗練された空間で、自分自身を整える行為に集中したいということなのでしょう。
ホテルのような雰囲気づくりには色々な手法があると思いますが、たとえば、浴室と洗面室の境をガラスの仕切りとしたり、仕上材や色味を統一することで、お互いの空間が一体となり、省スペースでも広がりのある洗面空間とすることが可能です。(写真は「もみじの家」の洗面室・浴室です。)照明を工夫することも大切な要素です。
また、多くのご家庭では浴室の隣りに洗面室があり、洗面室が脱衣室を兼ねていると思いますが、浴室を洗面室と切り離して考えてみるのもいいと思います。
浴室を洗面室から切り離すと、別に脱衣スペースが必要になってきますが、その分、キッチン脇や寝室のそばなど、洗面室の位置を家の中で柔軟に考えることができます。
洗面室という部屋を設けず、廊下の一部などのオープンなスペースに洗面コーナーを設けるのもいいですね。
脱衣機能がなくなれば外からの視線をあまり気にしなくていいので、大きな窓を設けて太陽光の入る明るい空間にすることも可能です。
広いスペースがとれれば、大きな洗面ボウルや2つの水栓を設けることで、朝の忙しい時間帯でも家族で同時に使用することができます。
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村上建築設計室
※このコラムは晴海デザインセンター「ハウジングコラム」にて執筆したものを若干修正しております。