心臓は生きている人なら当たり前ですが脈を打っています。この心拍や脈のリズムは、一定のようで一定ではありません。「ドクッ、ドクッ、ドクッ、ドクッ」と言うリズムを分析してみると、カオス的ゆらぎが存在することが分かっています。
この脈拍のカオスは、成長の中でも変化をしています。新生児では、無構造でカオスと言うよりノイズのようなゆらぎで、成長するにつれて、構造化し、複雑なカオス的ゆらぎが起こります。そして、老化するにしたがって、カオス的なゆらぎは減少して一定周期の構造の状態になります。また、病気によってもカオス的ゆらぎは減少し、心理的要素にも敏感に変化をします。
リラックスしている状態では、カオス的なゆらぎは大きく、疲労した状態やストレスを受けている状態ではカオス的ゆらぎは小さくなるのです。これは、自律神経系との関連が深いからです。
このカオス的ゆらぎを特殊な分析を行うと、そこでの情報処理能力が見えてきます。
その結果、リラックスした状態がもっとも情報処理能力が高く、意識を集中した状態、疲労した状態、精神的病気にかかっている状態の順に低くなることが分かりました。
要するに、カオス的ゆらぎが大きいのは、外界との柔軟な情報処理を確保するのにとても有利なのです。
次回、もっと具体例をご紹介していきます。
お楽しみに。
山中英司
参考資料:田原 孝 :生体とカオス、日本経済新聞、1994.11.2〜1995.2.22(16回連載)
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このコラムの執筆専門家
- 山中 英司
- (カイロプラクター)
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「体は心の鏡」 体の解放は、心の解放からはじまります
臨床を通して痛感することは、体は心の鏡のような存在だということ。様々な症状の裏には、もう一人の自分からのメッセージが隠されています。カラダを診るプロフェッショナルとして、クライアントの心とも真剣に向き合うことを信条にしています。
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