ビタミンDは免疫系に影響する
血液中のビタミンD濃度が喘息の重症度に関係していることが、最近の研究で明らかにされました。
この研究をしたのは、National Jewish Health 肺・クリティカルケア科のE. ランド・サザーランド博士。
研究結果は、
・喘息患者でビタミンD濃度が低い患者は、高い患者に比べて症状が悪化すること
・ビタミンD濃度の高い喘息患者のほうが肺機能は高く、治療に対する反応がよい
博士は、ビタミンDと喘息との関係について、「ビタミンDは、喘息患者に直接的に関与する形で免疫系あるいはステロイド反応を修飾する物質として作用すると思われる」と述べています。
喘息を持っている方は、日常的にビタミンDを十分摂取できるように心がけると良いですね。
ビタミンDの取り方
ビタミンDは、サケやサンマなどの魚に多く含まれています。また、日光に当たることで、皮膚で活性化されたビタミンDが合成されます。これから春先にかけては、日に当たる機会が少なくなっています。ビタミンDの合成量も少なくなることが予想されます。サプリメントなどを利用することも必要かもしれません。
アメリカのある研究によれば、ビタミンDを2,000 IU*1/日摂れば大腸がんが、3,500 IU/日摂れば乳がんが50%減少するという報告があります。また、1日700〜1,000IU摂取することで六十五歳以上の方の転倒するリスクが減少するという研究もあります。これらの量は、アメリカ人の平均摂取量200〜400IU/日から比べると、ずいぶんたくさん取るようです。
ビタミンDを取るときの注意は、過剰摂取にならないようすることです。多くても、1日50マイクログラム以上にならないようにしましょう。
吉川祐介ウイケアカイロプラクティック
*1IU=国際単位 ビタミンDの場合、1IU=0.025μg換算