- 中村 雅子
- 株式会社タジェール 建築家・インテリアデザイナー
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
設計者の自邸としては自分の建物に落ちた雨水は敷地内で浸透させ、下水への負担を減らしたいと思いました。特に今回は vol.2で紹介しましたように建物を冷やす井戸水を夏場に流しますので、土に返すリサイクルを考えました。幸い、この地盤の土は水はけが良かったので実現出来ました。
上の写真は簡易トレンチです。浸透シートで30cm角の溝を作り砂利を敷き、そこに穴を開けた100Φほどの排水管をsetして建物から落ちる雨水を敷地に''じんわり浸透させる''という工法です。これならコストupにんなりません。
下の写真はタイル仕上のテラス部分にはU字構をsetし、雨水を受けてこれも浸透枡に結びます。生垣との境には土留めにタイルを立て、植木の足元には根腐れしないように配管を入れておきます。
土間の舗装も浸透性のある材料を使いたかったのですが、大規模の駐車場や道路の施工例が多いので、住宅規模ですと割高になり今回は採用出来ませんでした。小規模でも使える工法があると良いのですが。