- 安藤 美樹
- 有限会社安藤美樹建築事務所 取締役
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
地盤関係の相談を受ける事があります。
敷地周辺の観察でも、地盤が良いのか、悪いのか、ある程度わかるので、お勧めしております。
私も、建築主さんよりプランの依頼があって、建てる現地に行ったときに行います。
又、地盤調査方法を何にするのかを考えるときも、参考になります。
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下記1-11に、チェックポイントを書きますので、
○×でチェックしながら敷地周辺を歩いて見て下さい。
○の数が多ければ、軟弱地盤の可能性大です。
1、近くに水路がある:○ or ×
水は、高い所から低い所に流れます。
低い土地は、地盤が悪い場合が多いです。
水路と言っても細いドブ川から川幅の広い河川までさまざまですが、
低地(=軟弱地盤)の目印となります。
2、車両通行止めの遊歩道があるか:○ or ×
遊歩道(緑道)は、地下に埋設管を通した水路が埋め込まれている
場合が多く、車の振動や重さから埋設管を保護する為に、
車両通行止めとしている場合があります。
東京の北沢川・宇田川・烏山川などは、現在は地上部分は緑道となり、
地下に水が流れています。
3、車両重量制限の交通標識があるか:○ or ×
軟弱な地盤上の道路では、大型ダンプなど重量のある車両は、
道路を損傷する恐れがある為、通行が制限されている場合があります。
4、道路面のいたみはないか:○ or ×
軟弱な地盤上の道路は、マンホールのへりが割れたり、
路面が波打ったりしています。
5、近くに水田はないか:○ or ×
水がすぐに浸透し干上がるような高台では、水田となりません。
従って、水田の周囲は、水はけが悪く、
軟弱地盤である場合が多いです。
6、近くに池のある公園があるか:○ or ×
谷地が入りこみ良い地盤と悪い地盤が混在している場合があります。
このような場合、谷地部分を池などにして、
一部盛土をし公園としている場合があります。
東京の不忍池・新宿御苑・石神井公園・井の頭公園
などが、該当します
7、鉄筋コンクリート造の擁壁や地下車庫がないか:○ or ×
擁壁がある場合は、必ず地山を崩して、
擁壁背後に盛土をしています。
常に力が加わっていて、
しっかりした施工がされていないと、
不動沈下をおこしてしまいます。
擁壁の高さに比例して、軟弱度が増加します。
8、土の中に廃材(木屑・瓦・コンクリートの破片など)がないか:○ or ×
土の中に木屑・瓦・アスファルト・塩ビのパイプ・コンクリートの破片
などが混ざっている場合は、
ガラ混じりの盛土と思って下さい。
また、鉄筋など細い棒を突き刺してみて、
ずぶずぶと入るようであれば、
締め固められていない盛土です。
周囲の庭に、ケヤキなど高木が根を張っている状況であれば、
良い地盤といえます。
逆に高木が見当たらない場合は、水位も高く、
軟弱な地盤と考えられます
9、周辺建物の外壁・基礎にひび割れがないか:○ or ×
軟弱地盤であれば、不同沈下が生じます。
不同沈下が発生すると、
外壁の窓部分や基礎の床下換気孔部分などにひび割れが
生じてきます。2〜3mm以上のひび割れ幅の場合は、
不同沈下による場合が多いです。
10、窓がきちんと閉まっているか:○ or ×
窓がきちんと閉まらないのは地盤沈下により
窓枠の建てつけが狂ってくるからです。
11、ブロック塀や擁壁(間知含む)傾いたり亀裂が入っていないか:○ or ×
塀や擁壁が傾いたり、亀裂が入っていたら、
不同沈下が起きた証拠です。
擁壁の場合、重量が重いので、一度沈下が生じると、
極めて危険な状態になります。
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東京都に家を建てる予定のある皆様で、地盤が軟弱で、地盤改良が必要になってしまうかな--と、
心配を抱えている方は、是非、御相談してください。どうぞお気楽にお声をかけてください。
有)安藤建築事務所 一級建築士事務所 安藤美樹 メール:nk5m-andu@asahi-net.or.jp 東京都豊島区南池袋2-35-10 tel03-3985-3638 fax03-3985-4549
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