突然ですが、あなたは報われない努力をし続けてしまうことはありませんか。
たとえば、結果が出ないのは努力が足りないからだと思って、自分を追いこんで、でもうまくいかず、自分を責めて自信も気力もなくしていく・・そんな経験はありませんか。
心理の世界にある有名な格言のひとつに、”Do more, do something different.” があります。
うまくいっていることはそのまま続け、うまくいかないことは違うやり方をしましょうという意味です。
実際は、この逆をしてしまうことが多いんですよね。
よくあるのは、客観的に見れば明らかに上司からパワハラを受けているのに、上司に認められないのは自分が悪いからだと思いこんで理不尽なことにも耐えてがんばり続け、でも結局搾取されるだけで努力が報われることはなく、だんだん空しくなって涙が出るなどのうつ症状が出て仕事に行けなくなってしまうというケース。
頑張る方向が違っているとこうなってしまうんです。残念ながら、ハラスメント加害者に認めてもらおうと努力しても報われることはありません。反対に、自分がボロボロになるだけです。
ハラスメント被害にあっている場合、頑張るべきは、勇気を出して適切な人に相談して守ってもらうことです。これはDVやモラハラでも同じです。ハラスメント加害者には自覚がないことが多く、専門家でも対応が難しいので、被害者が直接対処してもまずうまくいきません。
つまり、状況がよくならないのは自分の努力が足りないからではなく、努力の方向性が違うからなんです。
だから、すべきことは、もっと努力することではなく、その方向性を見直して、適切な方向に向けて努力をすることです。
方向が適切であれば、それほど大きな努力をしなくてもうまくいくようになります。今まで努力すれば報われるものだと信じてきた方には酷かもしれませんが、大事なのは努力の量ではなく、方向性なんです。言い換えれば、その判断ができるかどうかが大事だということです。
アダルトチルドレンの優等生タイプの人は、いい子でいることで認められてそれが存在価値だと思ってサバイバルしてきたので、どうしても努力が正義だと思って報われるまで頑張ろうとしてしまいがちです。
そうやってサバイバルしてきたことは誇るべきことです。ただ、それは他に生きる術がなかったときのこと。大人になった今も無理をして親や他人に認めてもらう必要はありません。これからは自分で自分を認められるように方向転換していきましょう。
今生きづらさを感じているとしたら、「結果がすべて」「完ぺきでなければ」「常に正解を求める」「失敗してはいけない」「嫌われたらおしまい」「結婚・出産しなきゃ」などを目指してきた方向性を見直してみるタイミングなのかもしれません。
このコラムの執筆専門家
- 藤井 雅子
- (東京都 / 心理カウンセラー)
- メンタルエステ ココロの部屋
カウンセリングはココロのエステ
自分を好きになれない、自信がない、思ったことを上手に表現できない、人目が気になって仕方ない、不安やイライラで毎日が楽しくない、甘え下手・・でもどうしていいかわからない、そんな悩める女性たちを心から応援します。ぜひ一度ご相談ください。