- 野村佳代
- 出版/広告プロデュース〜企画・ライティングからデザイン・印刷まで 株式会社アスラン編集スタジオ 代表取締役
- ライター
手段のミックス方法こそが仕組みづくり!
御社に最適なメディア・ミックス探ろう!(2)
情報発信ステーションとなった中小企業の例
今日は、実際に情報発信を実践して、売上を伸ばしている中小企業の例を紹介します。
ある地方のリフォーム会社です。
顧客の中心は一般家庭ですが、住宅リフォームはひんぱんに行うことではありません。
大規模なリフォームとなると、数百万円はかかるものですから、15〜20年スパンと考えるのが一般的でしょう。
しかし、このリフォーム会社は、一度依頼を受けたお客様に、ニュースレターを送り続けています。
アフターサービスの意味もありますが、一番は「自分たちを覚えておいてもらうこと」が目的です。
たしかに、大規模なリフォームは数十年単位かもしれません。
しかし、細かい不具合は時折、発生します。その際に、自分たちに親しみを持っているお客様は、必ず自分たちに声をかけてくれることを知っているからです。
もちろん、将来、訪れる大規模なリフォームの際にも声をかけてもらえます。
配布方法は、既存顧客だけではありません。
たとえば、マンションの管理人にも渡しています。
マンションの管理人は、住人から住居の不具合について、何かと相談を受けることが多く、またマンション自体の修繕などの際にも、声をかけてもらいやすくなります。
ほかにも、リフォーム需要がある不動産業者や大家さんなどにも配布しているそうです。住宅はもちろん、店舗改装の依頼も多く受けています。
もちろん、この会社はホームページにも力を入れています。
メディアを有機的につないでいくのが最終形
前にも紹介しましたが、理想的なのは、
(1) 小冊子
(2) ニュースレター
(3) 機関誌・フリーペーパー
(4) インターネットの情報サイト
(5) メールマガジン
この5つのメディアを有機的につなげていくことです。
しかし、前述の会社は現在、(4)インターネットと、(2)ニュースレターに力を入れています。
理想はすべてを一度に行うことですが、とりあえず「できることから始めてみる」というのも、現実的な方策です。
中小企業は、人手の問題があります。もちろんコストの問題もあるでしょう。
最終的に、有機的につないでいくことを目指し、とりあえずはこのうち、2つを選んで始めてみる方法です。
どの手段を選ぶにしても、また5つすべてを一度に立ち上げても、継続しなければ意味がありません。
何より大切なポイントは、継続です。
2つを選び、続けてみて、その後、1つずつ立ち上げていけば、効果はさらに上がっていきます。
今すぐ、始められるところから手を付けてみるのがオススメです。
次回からは、いよいよ情報発信ステーションとなるために不可欠な「文章」について考えます。