- 野村佳代
- 出版/広告プロデュース〜企画・ライティングからデザイン・印刷まで 株式会社アスラン編集スタジオ 代表取締役
- ライター
手段のミックス方法こそが仕組みづくり!
御社に最適なメディア・ミックス探ろう!(1)
2ステップ・マーケティングはもう古い!
ひところ、2ステップ・マーケティングの有効性があちこちで叫ばれたことがありました。
2ステップ・マーケティングとは、お客様が発注するまでに2つのステップを設けることを言います。
1ステップ・マーケティングの代表は「スーパーの激安情報チラシ」でしょう。チラシを見て集客し、購入に至ります。
これに対して、2ステップ・マーケティングは、さまざまな方法があります。
たとえば税理士の場合、最初に経営情報に関する無料のメールマガジンを発行します。その中で無料または非常に安価な小冊子の配布告知をします。小冊子のタイトルは、「絶対に失敗しない税理士選びのコツ」などはいかがでしょう。
これで、見込み客の情報を得ることができます。その後、小冊子を読んだお客様から、正式に契約の依頼を受けるわけです。
事業案内のホームページだけで満足ですか?
たいていの会社は、事業案内に終始しています。SEO対策を施し、アクセス数を上げる努力をしても、事業案内だけで仕事の依頼を受けるのは難しいと言えます。同じことは、ライバル社も行っているからです。
その点、2ステップ・マーケティングには利点があります。
前例で言うと、メールマガジンで十分、あなたの人柄や知識は伝わっています。
そのメールマガジンで好感を持った人から、小冊子の依頼が来るのですから、小冊子がお客様の役に立つもので、かつあなたの仕事へのこだわりが伝えられれば、好感度はさらに上がります。
仕事依頼への背中を押すものになるでしょう。
ただし、これはすでに行っている会社もあります。
だから、一部では「2ステップ・マーケティングはすでに古い」と噂されるのでしょう。
それでは、3ステップでは? 4ステップでは?
ここまで徹底している会社は、そう多くありません。ほぼ皆無と言ってもよいでしょう。
これが仕組みづくりなのです。
情報を惜しみなく提供すること。
それが、情報発信ステーションとなる第一歩なのです。
必ず、ファンになっていただけるお客様ができてきます。
そして、情報発信ステーションこそが、同業他社から突出した「強み」となるのです。
あなたの会社にぴったりのミックス法は?
ここでもう一度、中小企業が情報発信できる手段を振り返ってみます。
(1) 小冊子
(2) ニュースレター
(3) 機関誌・フリーペーパー
(4) インターネットの情報サイト
(5) メールマガジン
まずは、お客様との接点を作る必要があります。1ステップ目です。
1ステップ目として最適なのが、(4)インターネットの情報サイトです。
まずは、情報サイトで広く、多くの人の目に触れてもらいましょう。
忘れてはいけないのが、1ステップ目には「既存顧客」も入ることです。
お客様だけではありません。
社長が自ら名刺交換した人、社員が名刺交換した人も、情報発信の相手として考えます。
つまり、「名刺交換」という行為そのものが、1ステップ目に入るわけです。
2ステップ目に行うことは?
2ステップ目は、同時に、複数用意しておく必要があります。
まずは(1)小冊子です。
ホームページで小冊子プレゼントすることで、問い合わせ数は飛躍的に上がります。
また、小冊子は、直接、営業活動をした相手や名刺交換した人に渡すのも有効です。
(2)ニュースレター
郵送先がわかる相手に送るものです。
既存の顧客はもちろん、名刺交換した人や、直接、営業をした人に送ります。
また、小冊子を送った人で、また仕事の依頼がない人にも送りましょう。この場合は、ニュースレターが3ステップ目となります。
また、ニュースレターをpdfにしてホームページにアップするのもよいでしょう。
(3)機関誌・フリーペーパー
雑誌風のフリーペーパーも使用方法は、ニュースレターと同じです。
また、関連する企業、たとえばインテリア・ショップなら、引っ越し業を営む会社のカウンターに置かせてもらうなど、さまざまな手段を考えましょう。費用をかけずとも、多くのお客様に見ていただける方法はあるものです。
費用がかけられるならポスティングや該当配布を行うことも考えられます。
この場合、機関誌・フリーペーパーが1ステップ目となります。
(5)メールマガジン
情報サイトでメールマガジンが登録できるようにしておきます。
また、既存のお客様や名刺交換した人などは、許可を得たうえでメールマガジン登録させてもらうとよいでしょう。
メールマガジンでは、お客様への有益な情報はもちろんですが、小冊子の宣伝やニュースレターなど、その他の情報も紹介して、他のステップに促します。
次回は、実践している会社の例を取り上げて、最適なミックス法を考えます。