
- ヨシダケイスケ
- はたらくちからラボ 代表
- 東京都
- キャリアコンサルタント
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
子どもが生まれて、これから親としてしっかりしなくては!と気が引き締まる思いをした経験は、誰しもあるでしょう。しかしながら、どのように「親としてしっかり」するのかは、よく分からないという人もいるのではないでしょうか。
ここでは、家庭教育に関する様々な書物や文献をもとに、親としてのあるべき姿を考えるコツをお届けします
■「家庭教育」は「学校教育」とは別物
テレビCMや雑誌などの広告には、「3歳からの英語教育」や「遊びながら身につけるプログラミング」、「理系脳に育てるために」などのように、幼少期から学校教育の先回りをさせようとするメッセージが多く見られます。しかし、学校教育とは、社会の発展によって必要になった知識や技術を扱うものです。基本的な生活習慣やパーソナリティのような幼少期に特に重要な教育については重視していないと言えるでしょう。
このように、幼少期からの先回り学校教育では重視されないものについては、家庭内でしっかりと育む必要があります。
■「家庭教育」で大切なもの①「手本を示す」
それでは、家庭内でしっかりと育む必要があるものとはどのようなものでしょうか。
特に重要なものの一つが、親として「手本を示す」ことです。
子どもは一番身近で一番信頼できる親の姿をじっくりと観察し、忠実に真似をします。だからこそ、親が子どもの前でどのように振る舞うかということが最も重要な教育となるのです。技術経営の大家クレイトン・クリステンセンが人生訓を著したことで有名になった書籍、「イノベーション・オブ・ライフ」(翔泳社、2012年)でも「親は自分の行動をとおして、子どもたちに学んでほしい優先事項や価値観を示す必要がある」という記載があります。
人生の先輩として、子どもに対してアドバイスすることも重要なことですが、普段から何かと「教えを受ける」ことが多い子どもたちにとっては、アドバイスよりも、それを実践している大人の姿を見ることの方が学びになります。それは、誰もが知っている有名人よりも、身近な大人であるほうが、いっそう心に響くものとなります。
子どもの手本となることを意識して、大人は家庭教育を行っていくことが大切です。
今回紹介した内容は、厚生労働省が提供している「家庭教育手帳」にも掲載されています。
教育に関する情報はいろいろなところで入手することができますが、親向けのセミナーや勉強会といったイベントで得られた小手先のテクニックばかりを試してしまって、何が正しいのか分からなくなり、上手くいかなくなっているという相談をお受けすることもあります。
教育に関する情報収集をするときには、まず自分の家庭では何を大切にしたいのかという「価値観」からよく考えてみてください。それを軸にして、先人の遺した著作やイベントから具体的な方策のヒントを得て、家庭の価値観に見合った教育を行っていくことが、子どもの成長にとって欠かせない「家庭教育」になっていくことでしょう。
参考:
家庭教育手帳 小学生(高学年)~中学生編(イキイキ子育て) 8.思いやり
「家庭の教育力の向上」文部科学省
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