
- ヨシダケイスケ
- はたらくちからラボ 代表
- 東京都
- キャリアコンサルタント
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
■対象者
高校3年生 文系志望 男子
■背景
高校では生徒会の活動をしていて、他人の話をしっかりと聴く力も自分の意見を分かりやすく伝える力も身についており、大人から見ても人付き合いが上手い性格と言える生徒です。新入生のオリエンテーションのような、参加義務のない学校行事にも積極的に自分から手を挙げてくれます。同級生や後輩からも慕われて、話しかけられているところをよく見ます。
卒業後の進路を考える時期になり、自分で興味のある学問を調べたところ、社会学が一番面白そうだと思っているとのこと。しかし、それで良いのかどうか分からずモヤモヤしている。大学進学のことで今これだけ悩んでいるのであれば、大学に進んだとしても、今度は就職のことで自分は悩むことになるのだろうと不安になる。そう考えて、私のところに相談に来てくれました。
■面談より
職業レディネステスト(VRT)を実施したところ、職業に対する興味と関心は全体的に高く、いわゆるハイフラットを示していました。彼と普段話していると、最近のニュースにも関心を持っているし、多岐に渡った雑学をよく知っているし、流行りのゲームのこともよく知っています。進学する学部は一つに決めなくてはいけないので、社会学が最も興味があると自分の中で決めたものの、本心としては興味を絞ることができずに悩んでいることが読み取れました。
社会学についてより深く情報収集をしており、その中でも「情報社会学」が、将来なくならない仕事に直結しているように感じるので一番興味があると教えてくれました。興味のある大学名も具体的に挙げることができる状態でした。しかし、話しぶりを見ていると、進路を早く決めなくてはいけないという焦りから、自分自身で決定を急かせているように感じるところがありました。
そこで、アシタプランの学部リストを使って、興味のある学問分野の整理にじっくりと取り組んでみることにしました。すると、実は2年生のときから「地球科学」に興味があり、フィールドワークを通して学ぶというのが自分に合っている気がしているということを教えてくれました。こちらも大学名と学部まで具体的に挙げられました。
そこで、彼には興味がある大学のオープンキャンパスに積極的に参加することをアドバイスしました。卒業後の就職のことを気にしているところが大きかったので、大学ホームページを見るときには、卒業生の進路の情報は詳しくノートにまとめることを提案しました。また、最近はキャンパスに実際に見学に行ける機会が少しずつ増えているので、現地に行けるときにはキャリアセンターに行き、そこに貼ってある求人票を見ることも役に立つことを伝えました。大学のキャリアセンターに掲示されている求人票には、どのような企業がその大学の卒業生を求めているのかが分かりやすいためです。
その後、彼は実際に大学見学に行って、興味のある大学が本当に行きたいと思える大学なのかどうかを確認しています。学問の内容ばかりを重視しているかと思いきや、「実際に行ってみたら、思っていたよりも校舎が旧くてショックだった」という本音も教えてくれるようになり、自分の目と足を使って納得のいく進路を考え始めたと言えると思います。
また、そのような行動が取れるようになってからは、学業にいっそう身が入るようになり、勉強するときの集中力が明らかに高まったことを感じるようになりました。
このように、自分で考えて物事を進めていける自主性のある生徒であれば、現状分析と目標設定、いま何をすべきかということを一緒にじっくり考える時間を取るだけでも、進路との向き合い方が明らかに前向きになる、というケースは多いです。
進路についてある程度定まっているが、これで良いのかどうかというモヤモヤが晴れない方は、アシタプランの利用もご検討ください。
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