- 寺崎 芳紀
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
- 東京都
- 経営コンサルタント
-
03-5858-9916
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
- 荒井 信雄
- (起業コンサルタント)
こんにちは!株式会社アースソリューションの寺崎でございます。
10月11日に行われた介護支援専門員実務研修受講試験(以下「ケアマネ試験」)の受験状況について、厚生労働省より発表がありました。
今回の受験者は46,456人。前年比で約5千人増加したそうです。
前回は台風の影響で一部地域で試験が延期となり、3月にずれ込みました。
延期となった3月試験でも、新型コロナウイルス感染拡大から、またまた影響を受けました。
こんな大変な時期に受験されただけでも、すごいこと。さらに合格された方については、心よりお祝い申し上げます。捲土重来を期して、今回受験された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は微増だったようですが、それでも2017年度の約13万人に比べれば、3分の1ほどの水準です。
皆さんが同じことを考えているでしょうが、今のままではケアマネを目指す方は減る一方かと思います。
ケアマネを軽く見過ぎなのではないでしょうか。
介護経営実態調査でも明らか(それ以前に業界人なら皆知っていること)なように、収支がマイナスになっているのは居宅介護支援事業だけ。
どんなに頑張っても、単体で赤字になる事業など、全くもってあり得ない。
また給与水準も、いまや介護職を逆転しているといっても過言ではない状況です。
これはケアマネが、介護職員処遇改善加算の対象から除外されていることも理由のひとつ。
仕事も大変。とにかく書類に追われる。
夜間でも早朝でも、休日も、呼び出されることもある。それはケアマネ(事業所)の収入には基本的に反映されない。
また、居宅の契約が済んで、いざサービスを調整しようというときに入院等で中止となることも多々あり。やむを得ない事情なので仕方がないのですが、ただ働きのまま終わることとなり、非常に厳しい。
こんな状況です。
そりゃ、ケアマネを目指したくなくなるわな・・・
来年度の海保報酬改定で、居宅介護支援の報酬については抜本的に見直される見込みです。
ほぼ確実に、基本報酬はプラスとなるでしょう。予防支援報酬も同様。
ケアプランの担当件数ごとの逓減も、緩和となる見通し。
これ位最低でもやらないと、この状況は打開できません。
繰り返し申し上げますが、事業として成立しない事業など、絶対にあってはならない。
頑張っても損をする事業など、やらない方がマシではないですか!!慈善事業ではないのですから。
それでも、上記のような対応をすることなく放置するのであれば、居宅介護支援については地域包括のように委託事業にするか、過去のように措置に戻すか、どちらかにしないとどうしようもありません。
そんな状況下でも、今回勉強して試験チャレンジされた方、本当にお疲れ様です。
皆さまの合格を、心よりお祈り申し上げます。
このコラムの執筆専門家
- 寺崎 芳紀
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- 株式会社アースソリューション 代表取締役
介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします
有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。
このコラムに類似したコラム
本年度の介護支援専門員実務研修受講試験結果 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2020/12/13 13:00)
介護報酬改定のQ&A 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2021/03/06 18:03)
介護現場への調査、負担減。重複内容を整理~ケアマネタイムズより~ 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2021/03/04 08:45)
介護施設の夜勤、「ワンオペ解消を」 労働組合が要請書を提出へ~ケアマネタイムスより~① 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2021/02/23 08:00)
介護事業所のBCP作成支援について 寺崎 芳紀 - 経営コンサルタント(2021/02/21 08:00)