
- 野平 史彦
- 株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
- 千葉県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
2階にリビングを持っていったので、1階は南に面して一軒幅の「縁側廊下」を設け、家族の個室をこの「縁側廊下」に面して一列に並べた。
一度、この「縁側廊下」を現代の家に活かしてみたかったのだ!
「縁側廊下」は深い庇と共に、夏場、室内に暑い直射日光が入るのを防いでくれる。そして、冬には高度の低い太陽が室内の奥まで日差しを届けてくれる。
この「縁側廊下」をタイル貼りにしたのは、冬場、日中に差込む日差しがこのタイルの床を暖め、夜にはペリメーターゾーンに対してタイルに溜められた熱が放熱して、バッファーとなってくれることを期待した「パッシブ土間」の機能を持たせたかったからである。
しかし、この期待は甘かった。
高度の低い太陽ではタイルが全然暖まらなかった。
時々、施主の了解を得ながらこんな実験をしては、失敗して施主に頭を下げることがあります。
勿論、効かなかった時のことは想定してそれなりの対処はしているので、あまりお叱りを受ける事はないけど、、