- 中野 博
- 株式会社エコライフ研究所 代表取締役
- 埼玉県
- 経営コンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
素直な子供たちがズバッと真実を明らかにする?!
「ねーパパ、そんなこと知ったら、みんなショックで住めなくなるんじゃないの?」
「そう、真実を知ればね。でも、ほとんどの人は住宅によって自分の健康が損なわれているなんて、
考えさえしないし、たとえ、テレビや新聞などで知ったとしても、被害にあった人に対して、
同情するくらいで、まさか自分にも当てはまる重大な問題だとは考えないんじゃないかな。
それが、常識と思われていることや、みんな同じだから、という集団横ならびの状態の
危険なところなんだよ。」
「そうか、狂牛病のニュースを聞いても、俺には関係ない、って焼肉を平気で食べていたり、
ある会社の自動車の欠陥問題がテレビで出ても、まさか自分の選んだものに、
そんなはずはない、と思っている人と同じなんだね。」
「真実に目をそらしていると、いつか大きな損失になることがおおいものだよ。」
「ねー、あなた、大樹の友達のおかあさんが遊びに来るかもしれないけど、今日あなたから
聞いたいくつかの驚くような話は彼女たちにはいわないほうがいいかしら?
もし、言うと、今後お付き合いがしにくいような気がするんだけど。」
「そうだね、君の立場では中々ズバッ言うのは難しいだろうね、もし僕が大樹の友達の
お父さんがきても、きっと言えないと思うからね。第一、先ほど話したマンションを
買ったばかりで喜んでいる友人にさえ、真実を言えなかったんだから。」
「そうよね、新築祝いに呼ばれているのに、言えないわよねー。」
「でも、パパ、早く言ってあげないと、シックハウス症候群になって大変な目にあっちゃうかもよ。友達なら、嫌なことでも、その友達のためになることなら、正直に教えてあげるべきだって、僕に教えてくれたじゃない。」
「うーん、確かにそうだ。今度我が家に呼んで、気がついてもらうようにしよう。この問題はとても伝えにくい話だからね。一番いいのは、理屈よりも彼らの夫婦が感性で違いを気づいてくれるしかないと思う。」
「そうね、なんたって8000万円もした都内の高額マンションでしょう。経済的ダメージに精神的ダメージ、そして追い討ちをかけて健康的ダメージを一度に与えかねないから、時期を見たほうがいいかもしれないわね。」
「大人って、複雑なんだね。」
「・・・・・、そうなんだよ。」