腰痛とカイロプラクティック - マッサージ・手技療法全般 - 専門家プロファイル

吉川 祐介
Wecareカイロプラクティック&ナチュラルケア 院長
カイロプラクター

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:マッサージ・手技療法

檜垣 暁子
(カイロプラクティック理学士)

閲覧数順 2024年04月26日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

腰痛とカイロプラクティック

- good

  1. 心と体・医療健康
  2. マッサージ・手技療法
  3. マッサージ・手技療法全般
カイロプラクティック

腰痛はとても多い体の不調



厚労省の国民生活基礎調査によると、腰痛を訴える国民の数は男性で千人あたり80人、女性で110人くらいとなっていて、体の不調としてはもっと多い訴えのひとつになっています。

そうした腰痛の大部分は、整形外科で調べてもらってもこれといった異常が認められない「いわゆる腰痛症」とされるものでしょう。このような腰痛に対しては、薬や牽引などにかかる医療費の割に治療効果が上がらず、結果的に医療費の高騰につながるとしてこの問題が重要視されています。

こうした従来的な整形外科的なアプローチに適応が低い「いわゆる腰痛症」に対して、アメリカやヨーロッパではそれに代わる治療法を伝統医療や代替療法の中に見いだそうとしています。その中で注目されているのがカイロプラクティックです。


カイロプラクティックでは腰痛をどうみてるか



カイロプラクティックは、腰痛の原因を整形外科のように器質的病変だけに特定せず、もっと機能的な問題、例えば関節の動きの悪さなどに眼を広げて問題解決の糸口を探していきます。

カイロプラクティックは、痛みのある腰だけを見るのではありません。脊柱を中心にしてその人の身体全体を見ていきます。腰に機能的な異常が見つかることは非常に多いのですが、それが一次的な原因になっていることは少ないようです。とくに慢性的な腰痛では、痛みのないところに原因が見つかることがあり、姿勢や身体の使い方、生活環境、心理的状態を含めた包括的な見方が必要になります。

これがカイロプラクティックはホリスティック医学である、といわれる由縁です。

ただ、機能を検査するには触診などの方法に頼る部分が大きく、また腰痛ケア自体も手技によるものなので、術者の熟練度や環境によって変わってしまう点に問題があります。つまり、「カイロプラクティックなら効く」のではなく、「腕のよいカイロプラクターなら効く」といってもよいでしょう。


カイロプラクティックの腰痛ケア



では、具体的にはどの様なケアをするのでしょうか。

1.インタビュー


まず、腰痛がどのような状態ではじまり、どんな経過をたどって現在に至るのか、いまの痛みの状態などを詳しくお話しいただきます。

お話の中から、カイロプラクティックの適応ではない腰痛や禁忌症などの可能性を考え、もしそういったことがあれば正直にお話しします。

2.検査


さて、カイロプラクティックで改善の可能性があれば、次に検査をしていきます。このへんの流れは、コンテンツの中にある「治療の流れ」に書かれています。

検査の結果から、腰痛が脊柱のどの組織に原因があって起きたものかを判断します。腰痛を起こす原因組織には、椎間板、靱帯、関節包、椎間関節、筋肉、神経、その他があります。そして、その組織がなぜ痛んでいるのかも考えていきます。

例えば、椎間板が痛みの原因として、腰椎の動きのアンバランスがあるために椎間板に大きなストレスがかかって痛みを出している、などです。さらに動きのアンバランスを引き起こす要素として、普段の生活の中での偏った動きや不良姿勢などがないかを調べていきます。そうしたことを総合的に判断して、今どこにカイロプラクティック治療を加えたらよいのかを考えます。

椎間板の問題が、それをサンドイッチしている上下の椎骨間の動きの問題であれば、それを正常化するためにアジャストメントを加えます。アジャストの方法は、脊椎マニプュレーション、ドロップテクニックなど、患者さんの背骨の状態に応じてもっとも適切な方法を選択します。

3.説明



調べた結果をわかりやすく説明します。このときには納得いくまで質問していただきたいと思います。

4.施術



筋肉、靱帯、椎間板、関節、神経などの組織をチェックしながら施術を進めていきます。まずは骨格のバランスを調え、その次に症状のある所に進みます。

5.最終チェック



治療前の検査結果と比べて、状態が良くなり、患者さんご自身も楽になっているかどうか確認します。1〜2回目までに改善が見られた場合には、その8割の方が4回目までのケアで大きな改善が期待できます。

残りの2割は、体が弱っていたり、組織の傷害が強かったりして治りにくくなっていることが考えられます。多少時間はかかりますが、根気よくケアを続けることで改善の可能性は十分に残っています。