先日来、話題になっている三井住友海上HD、あいおい損保、ニッセイ同和損保の3社の経営統合構想の中で、やはり問題となってきたのが外国人投資家です。国内は3社とも上手く調整し親会社など安定株主の支援を得た様子ですが外国人投資家への根回しは未だの様子です。ここでもし反対が出た場合、日本一大きい損害保険会社になる等の今までの話しは全てパーですからね。
因みに三井住友海上HDの外国人株主比率は約46%と過半数近くを占めており株主総会で経営統合議案を否決する事も可能となっています。他に、あいおい損保で約29%、ニッセイ同和で約17%もあります。この比率を見る限り何か、素直に行くのでしょうか。。。と言う雰囲気ですね。
当初は吸収というイメージを避ける為に、あいおい、ニッセイ同和の2社が先に合併した後、三井住友海上HDを存続会社とする持ち株会社の傘下に入る案が有力視されていました。しかし、新聞等を見る限り、この方法を取ると株主総会や株式交換、米国での資金調達に伴う米国会計基準での財務諸表の作成といった手続きが2回必要となるらしく莫大な費用と労力が掛かるため、無駄なお金を一番嫌う外国人株主の反発は避けられないとの見方が強まっているようです。
確かに私も外資系にいましたが当時の社長は口を開けば「今年度の利益を減らす事は出来ない」とか「そんなんしたら自分の首が危なくなる」とばかり話してましたしね。外国人株主を多く抱える企業の経営者にとって1番大切な事は「将来の利益や発展」より「今年度の利益と配当」ですからね。それが出来ないと直ぐにクビなんで仕方ないんでしょうが。
最終的には、どの様に落ち着くのか!又、それに対抗する他の損保の合併はあるのか楽しみな展開です。ただ、1つだけ言える事は、契約者であるお客様を無視した意味の無い合併だけは止めて欲しいと思います。合併には名前変更も含め莫大な費用が掛かります。中には自分達のお金みたいに勘違いしてる保険会社の方々もいますが大きな間違いで、それらは、全てお客様からお預かりしてる大切な保険料の一部であるという事をお忘れないで頂きたいものですね。世界に誇れる素晴らしい損害保険会社の誕生を楽しみにしています。
このコラムの執筆専門家
- 植森 宏昌
- (大阪府 / ファイナンシャルプランナー)
- 有限会社アイスビィ 代表取締役
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