- 大塚 泰子
- 有限会社ノアノア空間工房 代表取締役
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
独立後、初めての新築工事、初めての地鎮祭です。
緊張の一日でした。
私は朝からずっと
何度も「鍬(くわ)入れの儀」のことを考えていました。
この儀式、
「えい!えい!えい!」この掛け声をかけなくてはなりません。
この掛け声こそが、現場監理者としての器量を物語るのではないかと
内心考えて緊張するわけです。(こんな考えは私だけかもしれません)
「くわ入れの儀」を簡単に説明します。
まず「鎌入れ」。
設計事務所の代表、すなわち私が
砂山に差した笹を鎌で刈り取るような格好をし、
「えい!えい!えい!」と掛け声をだして
それを抜き取ります。
その後、建て主が「鍬(くわ)入れ」をします。
「えい!えい!えい!」と言いながら、
鍬を砂に突き刺すような格好をします。
最後に施工業者が鋤(すき)で
やはり「えい!えい!えい!」といいながら
今度は砂を掘り返すような格好をします。
読んでると、簡単そうに思えるでしょう。
でも何事も初めてのことは、緊張するものです。
できるだけ張りのある大きな声で
「えい!えい!えい!」をやりましょう。
すると、きりりと気が引き締まり
現場がいよいよ始まるという、良い意味での緊張と責任を感じます。
今回の建て主は、見事でした。私ももちろんがんばりました。
地鎮祭で「えい!えい!えい!」とやるときは
恥ずかしがらず、元気よく、張りのある声を出しましょう。
これがかっこよく地鎮祭をこなすポイントです。
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