強い家造り  15 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

中舎 重之
建築家

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対象:住宅設計・構造

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強い家造り  15

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  プレカットの話です。

プレカットは、今から30年前にスタートしました。現在では利用率が、80%との事です。

昔ながらの大工さんの手加工が20%ですから淋しいですね。

プレカットを工場に依頼するときは、 各階平面図、立面図、各種伏図は勿論ですが、

設計図として是非とも軸組図を書いて下さい。

軸組図にスジカイの向き、構造用合板の位置、各種金物の位置、ホールダウン金物の位置などを

情報として発信して下さい。

これは、現場での監督、職人さんも活用できます。

  一番確かな恩恵を受けるのが設計者自身です。

2階と1階の柱や耐力壁の位置と「ズレ」が明確になります。

孤独は柱や耐力壁が、ひときわ目立ちます。


  図面を工場に渡すだけではなく、工場の担当者と綿密な打ち合わせを行って下さい。

特に注意すべきは、梁の継手位置に平面上で火打ち梁が来たり、

立面上でスジカイが来るのは禁じ手です。

工場では、コストの上で材料の長さを4mに拘りますので、平面的に4m毎にに継手が並びます。 

これは絶対に避けるべき事項です。

  プレカットの図面では、スジカイ、ホールダン金物は表示されません。

従って、基礎伏図、土台伏図にて取り合いや整合性をチェックして下さい。


    3:スジカイ

  スジカイ倍率(強さ)の話です。

スジカイは柱のサイズ90mm角が規準になります。

倍率は、柱の三ツ割(30x90mm)が1.5倍、二つ割(45x90)が2.0倍、  

柱と同材(90x90)が3.0倍となります。

規準では幅が90mmですが、実際には105mmも使用されてもいます。 

当方の設計では、スジカイのサイズは二つ割を最小としています。  

稀に90mm角も使用します。二つ割(厚さ45mm)ですと、 引張と圧縮の両方で働きます。

圧縮の座屈止めとして間柱にN75の釘を平打ちします。

三ツ割(厚さ30mm)は引張材のみの働きですから、使用する場合は、タスキとして下さい。

でなければ、一対として隣接でハの字形か、Vの字形にして下さい。

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