- 山本 俊樹
- インテグリティ株式会社
- ファイナンシャルプランナー
対象:家計・ライフプラン
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
- 吉野 充巨
- (ファイナンシャルプランナー)
再び呼び起こされる金融不安
5月からのいい地合いを受け月初こそ年初来の高値をつける動きとなった。円安が進行したこともあり、輸出関連株も買い戻され全体的にしっかりと買いが入る展開で14,600円台にも乗せた。
しかし、米国金融機関の格下げやモノライン保険会社の格下げなどから金融不安が再び頭をもたげ始めた。
中旬にかけては、ドル安を牽制する発言からドル円が108円を突破するなど4ヶ月ぶりの水準にまで戻した。その一方で、止まらない原油の高騰からのインフレ懸念により、中国やインドの株式市場が急落。さらに、米国金融機関の損失の拡大による株価の下落から、5年ぶりの低水準を記録するなど、海外マーケットの地合いが悪化。下旬にかけてさらに、米国金融機関の格下げをキッカケに、信用不安が再燃し、米国株式市場の下落に歯止めが利かなくなった。
チャート的にも悪い地合い
強いサポートラインであった12,000ドルを割り込むと一気に急落。それに引きづられるように日本株式市場もズルズルと値を下げ、7月4日まで連続12日間という実に43年ぶりの続落となった。7月8日には前日の大幅な米国株式市場の下落の影響で、326円安の13,033円と13,000円割れ寸前のレベルまで下落した。
この13,00円レベルを切ってくると、再び12,000円まで2番底を試しにいく動きとなろう。
経済の欄でみてきたように、日米欧共に止まらないエネルギー価格や食料価格の高騰に苦慮しており、景気の先行き不透明感は当面晴れないことを考えると、株式市場もなかなか上値を追い辛く、当面は短期トレードの上がったら利食うという相場にならざるを得ないであろう。
何度も言うようだが、どこかでドル安への歯止めがかからない限りは、マーケット全体は反転していかないように思える。
予想レンジ:12,000円−14,000円