- 野平 史彦
- 株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
- 千葉県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
しかし、できてしまうものは仕方がない。
ただの通路としての廊下に付加価値を持たせ、積極的に利用すればいいのである。
書棚を設けたり、ニッチを付けたり絵を飾ったりしてギャラリー風に演出するのもいいかもしれない。
しかし、そんなスペースさえ取れないこともある。
この家は、廊下の突き当たりの和室の入り口の前にトップライトを設け、妻壁に柔らかな陽光を落としている。
廊下の途中に照明など付けてはいけない。
廊下の突き当たりで妻壁が光っているから、ただの廊下が”空間”になるのである。
廊下を如何に成仏させるか、設計者の手腕が問われるところである。