- 松原 好克
- 日刊美容液新聞 編集長
- 岐阜県
- スキンケアカウンセラー/美容液研究家
今回もどうぞ最後までお付き合い下さい。
肌には表皮と呼ばれる部位があり、厚さは約0.2mmですが、体の場所によって違いがあります。例えば、目周りは非常に薄く、足の裏などは厚いのが特徴です。
表皮は4つの層に分かれており、中でもスキンケアにおいて特に関わりがあるのが、一番外側にある角質層です。層内には角質細胞が10層以上重なっており、これらは死んだ細胞で、肌の代謝サイクルにより表面から自然にアカとなって剥がれていきます。
その角質層は、ケラチン・細胞間脂質・NMF(天然保湿因子)などで構成されており、肌の潤いを保つ水分が15%~20%含まれています。
中でも細胞間脂質と呼ばれる物質が、潤いの重要な役割を担っています。
その細胞間脂質自体も幾つかの脂質が寄り集まっており、セラミドと呼ばれるものが特に最重要部分となります。
基底層で生成された表皮細胞は、約4週間で角質細胞(死んだ細胞)になり、この間にセラミド(細胞間脂質)が形成されます。
セラミドは、約80%もの高い割合で肌の水分維持に貢献しており、他には、NMF(天然保湿因子)が約17%、皮脂が約3%になっています。
これらの科学的根拠から、皮脂が肌の潤いを守ると思い込んでいる人がおられますが、実はあまり関係ないことがわかります。そして、セラミド(細胞間脂質)をターゲットにした保湿ケアが、潤い感アップには欠かせないということになりますね。
年齢と共に肌が乾燥するのは、角質層にあるセラミド(細胞間脂質)が減少するためですが、洗顔やクレンジングのやりすぎ・擦りすぎ等も大きく影響し、毎日のケアそのものが肌にダメージを与えているケースも少なくありません。
擦る・たたく・引っ張るなどの刺激は、セラミドが持ち合わせるバリア機能(外的刺激から肌を守る役割&水分の蒸散を防ぐ役割)を低下させるため、乾燥を促がす原因になります。
つまり、セラミドは肌の潤いを左右する最大の立役者となるため、いかにセラミドを守って水分を保持できるかが潤い感アップのポイントになります。
難しく感じますが、肌への触れ方を見直して本物の保湿成分を理解すれば、みずみずしい素肌を手に入れることができるでしょう…
美しく歳を重ねたいと思われる人は、是非今後もこのコラムをご覧下さい。
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