共同の生産・販売・購入のためのジョイント・ベンチャーの独占禁止法上の問題 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
弁護士

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閲覧数順 2017年02月18日更新

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共同の生産・販売・購入のためのジョイント・ベンチャーの独占禁止法上の問題

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相続

共同の生産・販売・購入のためのジョイント・ベンチャーの独占禁止法上の問題

1、問題の所在

共同出資会社(合弁会社、ジョイント・ベンチャー)は、生産・販売の競争事業者間で合弁する場合には、原価・経費の節減、生産販売の数量の制限、販売先の制限、価格の制限、市場シェア拡大、利潤向上、新規参入阻害等を生じさせるため、一定の取引分野の競争制限効果を有する場合があり、独占禁止法上問題が生じる場合がある。

購入の場合には、上記の「販売」を「購入」に置き換えれば、同じことが当てはまる。

競争事業者の協調的行動、あるいは、垂直的企業結合、混合的企業結合も、基本的に同じ効果、考え方があてはまる。

一定の取引分野において一定規模に達しない市場シェアの低い中小・零細企業が企業結合しても、競争制限効果がなく、独占禁止法が適用されない。

なお、中小企業協同組合法に基づく事業協同組合等については、競争制限効果が生じない限り、独占禁止法は適用されない。

2、企業結合規制

一定規模以上の事業譲渡・譲受け、株式の保有などの場合には、当事会社は、公正取引委員会に届け出て、審査を受けなければならない(独占禁止法16条)。

役員兼任についても、同様である(独占禁止法13条)。

なお、出資をしていない会社に関しては、独占禁止法17条が適用される可能性がある。

なお、そもそも一定規模に達しない場合には、企業結合審査を受ける必要がない。

公正取引委員会は、企業結合ガイドラインにそって、一定の取引分野の画定をした上で、審査をする。

競争制限効果がある場合には、公正取引委員会は、当事者に対して、他の競争事業者への事業の一部譲渡、株式の処分を命令したり、役員兼任の解消(役員の変更等)を命令することができる。なお、共同販売会社等の解散を命令することもできるが、近時は実例がない(独占禁止法10条)。

3、不当な取引制限

また、一定の取引分野の画定をした上で、事業者の協定が公共の利益に反して競争を実質的に制限する場合には、不当な取引制限(いわゆるカルテル、独占禁止法2条6項、個別の会社等につき独占禁止法3条後段、事業者団体につき独占禁止法8条1項1号)として、排除措置命令として、協定の破棄、排除措置の周知を命令することができる。

(村上政博『独占禁止法』、『経済法審決・判例百選』33事件参照)