- 松岡 在丸
- 松岡在丸とハウジング・ワールド
- 東京都
- 建築プロデューサー
対象:住宅設計・構造
見落とされがちなのですが、キッチンは一番モノが多く、危険も多く、また長い作業時間を要するという特異な場所。
だからこそ、押さえておくべきポイントというのは多いのですが、特に注意したい「見落としがち」とも言える点について考えましょう。
頭より高い位置に食器が?
地震で食器棚が倒れないように押さえていても、中の食器が飛び出てくることは避けられなかったり。それが頭の上から落ちてきたら大変なことになります。
例えばアイランド型キッチンやカウンター型キッチンの背面に背の低い食器棚を置くというプランの方が、より安全なキッチンになるかもしれません。
2~3人が同時に動き回れますか?
家族や友人と一緒に料理を楽しむというライフスタイルは、今や憧れではなくコミュニケーションの観点で「必要」とまで評されるように。そのためには、十分の作業スペースを確保する必要があります。
調理場内を自由に移動できるような形、広さ、そして使いやすさがプランニングの中に反映されているでしょうか? 子供に料理を教えやすい、家族の絆を強めるキッチンを作りましょう。
早朝6~7時の日照は?
朝早く、暗くて寒い台所に、毎日、何年も何十年も、来る日も来る日も経ち続けるということを想像してみてください。家族の他の人がまだ寝室でゆっくりしている間にも、です。
キッチンを出来るだけ東側に持ってくれば、朝の光をシッカリと確保できます。ところが、多くの場合、東側にキッチンを配置しないプランニングが多いものです。日本は狭小地住宅が多いので、キッチンを東にしないというプランは本当は良くないんです。
玄関や勝手口との距離は?
食料品を玄関から台所まで運んだり、ゴミを外に出したり。意外と多くの荷物の行き来が生じるのが台所です。ところが、これが玄関から遠い家が少なくありません。
最近では勝手口が無い家もありますから、このポイントはなおさらしっかり押さえておく必要があります。また、帰宅した家族とすぐにコミュニケーションが取れるかというポイントも大切。
さらに詳しいことについて、ホームページでも解説しておりますので、ぜひそちらもご覧ください。
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