Blog201401、不動産に関する行政法規 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
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Blog201401、不動産に関する行政法規

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Blog201401、不動産に関する行政法規

今月(2014年1月)は、保険法、独占禁止法、借地借家法、宅地建物取引業法、労働法、金融商品取引法、金融法、会社法、会社非訟、商標法、意匠法、不正競争防止法、信託法、破産法、土壌汚染対策法、行政法などに関するテーマを中心に、以下のコラムを作りamebro(アメーバ・ブログ)とAllAbout(専門家プロファイル)に掲載しました。


今月は、都市再開発法の条文を精読した。


「宅地建物取引業法」に関する最高裁判例
規制権限の不行使と国家賠償法
最高裁平成1・11・24
一 宅地建物取引業者に対する知事の免許の付与・更新が宅地建物取引業法所定の免許基準に適合しない場合であっても、知事の右行為は、右業者の不正な行為により損害を被った取引関係者に対する関係において直ちに国家賠償法1条1項にいう違法な行為に当たるものではない。
二 知事が宅地建物取引業者に対し宅地建物取引業法65条2項による業務停止処分ないし同法66条9号による免許取消処分をしなかった場合であっても、知事の右監督処分権限の不行使は、具体的事情の下において、右権限が付与された趣旨・目的に照らして著しく不合理と認められるときでない限り、右業者の不正な行為により損害を被った取引関係者に対する関係において国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けない。

顧客の損害賠償金についての保証
最高裁平成10年6月11日
一 宅地建物取引業保証協会の社員と宅地建物取引業に関し取引をした者が、その取引に係る契約における損害賠償額の予定又は違約金に関する定めに基づき取得した損害賠償債権又は違約債権は、特段の事情がない限り、弁済業務保証金による弁済の対象である宅地建物取引業法64条の8第1項所定の「その取引により生じた債権」に当たる。
二 宅地建物取引業保証協会が、その内部規約において、弁済業務保証金による弁済の対象となる損害賠償債権又は違約金債権の内容及び範囲に制限を加え、右債権につき宅地建物取引業法64条の8第2項所定の認証を拒否することは、許されない。

(弁済業務保証金の還付等)
第64条の8  宅地建物取引業保証協会の社員と宅地建物取引業に関し取引をした者(社員とその者が社員となる前に宅地建物取引業に関し取引をした者を含む。)は、その取引により生じた債権に関し、当該社員が社員でないとしたならばその者が供託すべき第25条第2項の政令で定める営業保証金の額に相当する額の範囲内(当該社員について、すでに次項の規定により認証した額があるときはその額を控除し、第64条の10第2項の規定により納付を受けた還付充当金があるときはその額を加えた額の範囲内)において、当該宅地建物取引業保証協会が供託した弁済業務保証金について、当該宅地建物取引業保証協会について国土交通大臣の指定する弁済業務開始日以後、弁済を受ける権利を有する。
2  前項の権利を有する者がその権利を実行しようとするときは、同項の規定により弁済を受けることができる額について当該宅地建物取引業保証協会の認証を受けなければならない。
3  宅地建物取引業保証協会は、第1項の権利の実行があつた場合においては、法務省令・国土交通省令で定める日から2週間以内に、その権利の実行により還付された弁済業務保証金の額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。
4  前条第三項の規定は、前項の規定により供託する場合に準用する。
5  第1項の権利の実行に関し必要な事項は法務省令・国土交通省令で、第2項の認証に関し必要な事項は国土交通省令で定める。


なお、宅地建物取引業保証協会の入会要件として参考となる判例
最高裁平成16年11月26日
宅地建物取引業保証協会における宅地建物取引業協会の会員であることを入会資格要件とする定めは,同保証協会が,宅地建物取引業協会及び同協会を会員とする宅地建物取引業協会連合会との間で,宅地建物取引業法64条の3第1項2号所定の研修業務を共同で実施し,同項1号所定の苦情の解決についての業務を委託するなど密接な関係を有しており,宅地建物取引業協会の会員であってその指導,監督の下にある宅地建物取引業者であれば,上記研修の実施等により,同項3号所定の弁済業務に係る制度を適切に運営し,これを維持するための関係法令の遵守等が相当程度期待し得るものとして定められたものであること,宅地建物取引業者は,同保証協会に入会しなくても,同法25条に規定する営業保証金を供託することにより宅地建物取引業を営むことができることなど判示の事情の下においては,同保証協会が宅地建物取引業者からの入会申込みにつき上記要件を満たさないことを理由にこれを拒否したことは,不法行為とならない。


宅地建物取引業者の手数料・報酬金請求
最高裁昭和38年2月12日
宅地建物取引業者は、不動産の買受人より依頼をうけて売買の媒介をなし、契約を成立せしめるに至ったときは、商法第512条により右買受人に対し報酬を請求しうる。

最高裁昭和44年6月26日
宅地建物取引業者は、売主からの委託を受けず、かつ、売主のためにする意思を有しないでした売買の媒介については、商法512条にかかわらず、売主に対し報酬請求権を有しない。

報酬金の額の相当性
最高裁昭和43年12月24日
宅地建物取引業者の報酬について法定の最高額をもって相当額と認めた原審の判断に審理不尽・理由不備の違法があるとされた事例

最高裁昭和43・8・20
宅地建物取引業者が売買の媒介を行なう場合に受ける報酬について、法定(当時の愛知県宅地建物取引業者の報酬額に関する規則(昭和二七年愛知県規則第五九号))の定める最高額により授受される慣習が存在するとするためには、これを相当として首肯するに足りる合理的根拠を必要とし、原判決挙示の証拠のみによってたやすくこれを認定したのは、審理不尽・理由不備の違法がある。

報酬金の法定の上限を超える額
最高裁昭和45年2月26日
宅地建物取引業法17条1項2項は、宅地建物取引の媒介の報酬契約のうち建設大臣の定めた額をこえる部分の効力を否定する趣旨であり、報酬契約のうち右額をこえる部分は無効と解するのが相当である。

仲介業者が複数いる場合の報酬金請求
最高裁昭和45年2月26日
一個の売買に関し宅地建物取引業者である媒介者が数人あり、各媒介者がその数人の関与を予め承諾しているときは、右媒介者らが受けるべき報酬の合計額は、法定の最高報酬額をこえることができない。



土壌汚染対策法
土壌汚染の予防として、水質汚濁防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律によって対処されている。
土壌汚染対策法は、土地の土壌に蓄積された汚染物質の隔離、除去などを定めている。
土壌調査の契機として、3条~5条の3つのルートがある。
汚染の程度に応じて、指定区域は、要措置区域、形質変更時届出区域の2つに分けられる。
汚染土地の所有者・管理者・占有者の措置費用の負担義務がある。この費用については、最終的には汚染責任者(例えば、工場跡地で、工場の土地の元の所有者)に求償できる。
汚染土壌の搬出は規制される。これには、汚染土壌を他の土地へ持ち出すことにより、他の土地が汚染されることを予防する、産業廃棄物処理法の補完的意味合いもある。
汚染除去の措置命令の義務付け訴訟と原告適格について、下記の平成24年最高裁判決がある。


有毒物質使用特定施設である旨の土地所有者等に対する土壌汚染対策法3条2項の通知の処分性
最高裁平成24・2・3(肯定)
土壌汚染対策法3条2項による通知は,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たる。
 1 本件は,土壌汚染対策法(以下「法」という。)3条1項所定の有害物質使用特定施設に係る事業場の敷地であった土地の所有者である被上告人が,当該施設の使用の廃止に伴い,法に規定する都道府県知事の権限に属する事務を行う旭川市長から同条2項による通知を受け,上記土地の土壌汚染状況調査を実施してその結果を報告すべきものとされたことから,上記通知が抗告訴訟の対象となる行政処分に当たることを前提にその取消しを求めている事案である。論旨は,同条2項による通知が抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるとした原審の判断に法令の解釈の誤りがあるというのである。
 2 都道府県知事は,有害物質使用特定施設の使用が廃止されたことを知った場合において,当該施設を設置していた者以外に当該施設に係る工場又は事業場の敷地であった土地の所有者・管理者・占有者(以下「所有者等」という。)があるときは,当該施設の使用が廃止された際の当該土地の所有者等(土壌汚染対策法施行規則(平成22年改正前のもの)13条括弧書き所定の場合はその譲受人等。以下同じ。)に対し,当該施設の使用が廃止された旨その他の事項を通知する(法3条2項,同施行規則13条,14条)。
その通知を受けた当該土地の所有者等は,法3条1項ただし書所定の都道府県知事の確認を受けたときを除き,当該通知を受けた日から起算して原則として120日以内に,当該土地の土壌の法2条1項所定の特定有害物質による汚染の状況について,環境大臣が指定する者に所定の方法により調査させて,都道府県知事に所定の様式による報告書を提出してその結果を報告しなければならない(法3条1項,同施行規則1条2項2号,3項,2条)。
これらの法令の規定によれば,法3条2項による通知は,通知を受けた当該土地の所有者等に上記の調査及び報告の義務を生じさせ,その法的地位に直接的な影響を及ぼすものというべきである。
 都道府県知事は,法3条2項による通知を受けた当該土地の所有者等が上記の報告をしないときは,その者に対しその報告を行うべきことを命ずることができ(同条3項),その命令に違反した者については罰則が定められているが(平成21年改正前の法38条),その報告の義務自体は上記通知によって既に発生しているものであって,その通知を受けた当該土地の所有者等は,これに従わずに上記の報告をしない場合でも,速やかに法3条3項による命令が発せられるわけではないので,早期にその命令を対象とする取消訴訟を提起することができるものではない。
そうすると,実効的な権利救済を図るという観点から見ても,同条2項による通知がされた段階で,これを対象とする取消訴訟の提起が制限されるべき理由はない。
 以上によれば,法3条2項による通知は,抗告訴訟の対象となる行政処分に当たると解するのが相当である(最高裁昭和39年10月29日判決・民集18巻8号1809頁等参照)。
(参照条文)
土壌汚染対策法3条1項・2項・3項,
土壌汚染対策法施行規則(平成22年改正前)1条2項2号,土壌汚染対策法施行規則(平成22年改正前)13条,
行政事件訴訟法3条1項,行政事件訴訟法3条2項

最高裁平成22・6・1
 売買契約の目的物である土地の土壌に,土地売買契約締結後に法令に基づく規制の対象となったふっ素が基準値を超えて含まれていたことは,
(1)上記売買契約締結当時の取引観念上,ふっ素が土壌に含まれることに起因して人の健康に係る被害を生ずるおそれがあるとは認識されておらず,(注)
(2)上記売買契約の当事者間において,上記土地が備えるべき属性として,その土壌に,ふっ素が含まれていないことや,上記売買契約締結当時に有害性が認識されていたか否かにかかわらず,人の健康に係る被害を生ずるおそれのある一切の物質が含まれていないことが,特に予定されていたとみるべき事情もうかがわれない
など判示の事情の下においては,民法570条にいう瑕疵に当たらない。
(注)本件の当該売買契約当時、ふっ素は有毒物質としての規制の対象とはされていなかった。