「まあ、彼らはどこまで行ってもバイトですからね~結局は、無責任なんですよ。だから、彼らには『責任ある大事な仕事』は任せられませんね。」
あるレストランチェーンの店長はこう言いました。つまり彼が言うには、「パート・アルバイトは、社員じゃないから、本人も仕事に対しての責任感が希薄である。そんな意識の低いパート・アルバイトと言う立場に大事な仕事を任せるのは非常にリスクが高い。」と言うことらしいのです。
社員には責任感があって、パート・アルバイトには責任感がない・・・・果たしてそうなんでしょうか?私は全然違うと思っています。世の中には、パート・アルバイトという立場でも、責任ある職務や仕事を立派に果たしている人はいくらでもいます。逆に、社員にもかかわらず、自分本位で無責任な人もたくさんいるのです。
社員か、パート・アルバイトかという立場の違いは、企業との契約形態の違いであって、責任感があるかないかと言うことを決定づける決定的な要因では無いと思うのです。その立場にいる理由や事情について「責任を取りたくない」というものがあるのならば、無責任と言われても仕方がありませんが、全てのひとがそうではないはずです。
私は、「店舗において責任感があるかないか」の違いについては、「店長が責任ある仕事を部下に任せるかどうか」で決まってくると思っています。「責任を部下に持たせること」は、上司である店長の責任なのです。「部下に仕事を任せられない上司」は、結局は「自分が最終責任を持ちたくない」からだと思うのです。違いますかね?
パート・アルバイトであっても社員であっても、ひとは本来「責任感」を持って仕事をしています。それが表面に表れる様子が「大きいか小さいか」の違いだけです。上司が一緒に責任を持って取り組めば、その責任感は大きく引き出され、大きく表れてくるものだと思うのです。
例えば、パート・アルバイトのリーダーが、新人を育てる際の一生懸命さは、どこの店でもいつも私を感動させてくれます。これは、後輩の成長に対する責任感そのものです。でも、たまにそう言うことをしないリーダーもいます。それは、その役割を店長がリーダーに対して責任を持って任せていないからです。
ある役割を与えられても「責任感」が表れないのは、それを与えた上司が「無責任」であることが原因なのです。仕事を与えっぱなしで、フォローアップもアドバイスもしない。出来ないと怒る。出来ても認めたりほめたりしない。これで「責任感」を持てということ自体が「無責任」なのです。
パート・アルバイトに「責任感」を発揮させるには、店長が彼ら以上に責任を取る覚悟で部下に任せることが、一番大切なのです。任せられた仕事に対して、店長が後ろからバックアップし、横からサポートし、少し離れたところからフォローアップして行けば、必ず責任感あふれる仕事をしてくれます。
思い出して下さい。あなたが、今、店長の仕事をしているのは、その昔、あなたがアルバイトよりも仕事が出来なかった新人時代に、事細かにフォローアップしてくれた上司がいたからです。そんなあなたに、少しずつ仕事を任せて、力を引き出し、成果を出させて、自信を付けさせ、責任を自覚させてきた上司がいたからです。
さあ、今度はあなたが、部下であるパート・アルバイトの中にある「責任感」を引っ張り出すときです。近い将来あなたのような店長になってくれるかも知れないのですからね。
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