
- 葛原 千春
- クロノグラム アーキテクトスタジオ 代表
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
最近、ご提案することが多くなってまいりました「物干し場専用のバルコニー不要論」
不要論とは極端に聞こえるかもしれませんが、積極的な「室内干し」派の方が増えております。
理由は様々ですが
不在時に雨で濡れてしまう。
夜露で湿ってしまう。
強風時に飛ばされる。
下着など盗難が心配。
花粉やホコリ・PM2.5などが気になる。
洗濯機や洗剤の性能が良くなり、部屋干し独特の匂いが無い。
紫外線が強いと色褪せしてしまう。
洗濯機の乾燥機能やバスルームの乾燥機を使うのに慣れている。
(深夜など電気使用のピークを外す様にしましょう!)
などでしょうか。
室内干しを積極的に取り入れる設備機器やグッズもあります。
天井や壁の高いところから物干し竿が降りてきて、洗濯物が掛けられ、干している最中は天井の高い所へ揚げておける昇降式物干し竿です。
合わせて、インテリア性を損なわない様な工夫が必要ですので、昇降式の物干し竿を吹き抜けの天井に付けたり、洗面室につけたりします。
2階がLDKで3階に子供室というような間取りの場合、3階に行く階段室の天井が比較的高く、空間があるのでそこに取り付けるのも良いと思います。
リビングの続き空間や隣家の目隠しなどの利用目的があれば別ですが、物干しのみのバルコニーにコストを掛けるのはもったいないですよね。
バルコニーを設けるスペースが確保できない場合は、無理に室内面積を削らずに、積極的に室内干しを検討するのも1つの方法だと思います。
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