フランスの仔牛で 1月の料理連続講座にて - 料理教室 - 専門家プロファイル

塚本 有紀
フランス料理・製菓教室「アトリエ・イグレック」 主宰
大阪府
料理講師

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対象:料理・クッキング

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フランスの仔牛で 1月の料理連続講座にて

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1月の料理連続講座にて
1月10日11日

年の始めはオマール海老から。


お皿に半分だけ火を入れたオマールと帆立を並べ、ヴーヴレイ(ロワールの白ワイン)ををかけ、オーブンへ。

蒸した野菜を添えます。

アスパラや小蕪などのほかに、むかご、アピオス(豆科の植物)、金針菜(ユリ科の植物の蕾、中華の素材)なども使ってみました。

生姜をヴーヴレイで煮出したソースにライムをかけて。

オマール海老のシヴェ、ヴーヴレイ風味 civet de homard au Vouvray
(この日は私の分がなかったので、生徒さんの作品)


さて主菜は、仔牛の肩肉を使います。フランス・ブルゴーニュ産のフレッシュです。

これだけで3.2kg! いくら仔牛といっても、かなりのヴォリュームです。
仔牛は生後1年未満のものをさし、少し豚の肉質に似ているのですが、色はやっぱり仔牛の色で、淡いピンク色です。高級食材の一つです。
フランスにいたとき、豚の薄切りがスーパーには売られていなかったものですから、よく仔牛の薄切り(ミラノ風カツレツ用に、エスカロップという切り方で売られています)を買って、「豚の生姜焼き」の代わりにしたものです。今から思うと贅沢な話しです。

仔牛のブランケットblanquette de veauは家庭の定番料理。ブランケットとは、白いblancという言葉から来ていて、白い煮込み料理のことです。派手なおいしさでも、強い味がするわけでもありませんが、しみじみ味わい深い料理の一つです。


仔牛は胡桃の風味があるとされます。茹でた状態のかけらをちょっと味見したときに、なんともいえず乳臭いような、でも獣の香りの片鱗も残しつつ、ふわっとナッティな香りがして、「これのことかしらん!?」という気になりました。

生クリームと卵黄のリエゾンでつないだソースで仕上げ、最後にきゅっとレモン汁を絞ります。
ピラフとともに。

ひさしぶりにブランケットを味わい、懐かしさを感じました。
かつて学校で初めてブランケットを味わったとき、それはまだフランスに来たてで、言葉も料理も何がなんだか・・状態。日々の忙しさにおわれ、美味しいのかそうでもないのか、しっちゃかめっちゃかで、味を感じる余裕さえなかったのでした。
しばらくたって、後の期の人たちの授業で、ふたたびブランケットの授業が回ってきました。授業のあとに忍び込んで行って、ぱくっと食べたとき、「わああ、なんておいしいのか!」とびっくりしました。こんなに豊かでおいしいものだったとは知らなかったのです。シェフは、そういえばテリアン先生。以来、アシスタントになってからも授業で、賄いで、ブランケットが回ってくるたびに、うしししと思っていたものでした。今も大好きな料理の一つです。
フランスからの輸入もようやく解禁され、ブランケットがご紹介できたことは、私には大きな喜びでした。


デザートはフォレ・ノワールのデザート仕立てです(これも生徒さんのお皿)。

ココアのビスキュイ、生クリーム、キルシュ漬けのさくらんぼ、チョコレートの組み合わせの、伝統的なお菓子ですが、この定番の組み合わせは今も繰り返し、パティスリーにデザートに登場します。キルシュがきゅっときいているので、大人のデザートです。


プチフールには、ホワイトチョコレートで作ったマンディアンを作りました。