ブログ2013年12月-3 - 民事家事・生活トラブル全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
弁護士

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対象:民事家事・生活トラブル

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
田中 圭吾
(行政書士)

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ブログ2013年12月-3

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ブログ2013年12月

今月(2013年12月)は、著作権法、労働法、金融商品取引法、不動産法、宅地建物取引業法、環境法、税法、社会保障法、医事法、行政手続法、行政機関情報公開法、行政機関個人情報保護法、行政法、地方自治法、旅館業法、道路交通法、道路運送法、食品衛生法などに関するテーマを中心に、以下のコラムを作りamebro(アメーバ・ブログ)とAllAbout(オールアバウト)に掲載しました。

民事法
契約の解釈の方法
第1に、契約のうち、契約当事者の意思が合致している部分を確定する。
第2に、契約当事者の意思が合致していない部分について、以下を考慮して、決定する。
① 当事者の意図していた経済的・社会的な目的
② 契約の文言、各条項の関係
③ 業界の慣行・慣習、取引慣行
④ 任意規定
⑤ 一般条項(信義則など)、条理

著作権法のコラム
・著作者の認定と著作者複数の場合
・音楽の著作物に含まれる著作権の種類
・著作隣接権の要約
・渋谷達紀『著作権法』の書評
・中山信弘『著作権法』の書評
・『著作権判例百選』
「著作物」性の論点
・数学の解析論文は思想またはアイディアと同一であるから、著作物ではない(数理解析論文事件)。
・城の定義は思想またはアイディアと同一であるから、著作物ではない(城の定義事件)
・ヨミウリオンラインの記事は事実の伝達であり、見出しもありふれたものであるから、著作権法で保護されないが、そのデッドコピーについて、不法行為に基づく損害賠償請求はできる(YOL事件)。
・裁判傍聴記は事実の伝達であるから、著作物とはいえない(ライブドア裁判傍聴記事件)。
・電子掲示板の投稿は、創作性が低いものもあるが、およそ全て保護されないわけではなく、創作性があるものについて、著作物として、保護されるものもある(電子掲示板事件)。
「建築の著作物」
・建築の著作物は「建築芸術」といえるほどの美術性を有するものに限る(グルニエ・ダイン事件)

「映画の著作物」
・映画の著作物の著作者(製作者)。著作権法16条により、総監督が著作者とされた。
・映画の著作物の著作者(グッドバイ・キャロル事件)著作権法16条
・映画の著作物の製作者(マクロスⅡ事件、CRフィーバー・大ヤマト事件)

・カラオケ法理、間接侵害
講学上のいわゆる「間接侵害」に関して、カラオケ法理が適用されるものとして、以下の事項が考えられる。
ただし、判例は、「間接侵害」ではなく、運営主体を直接の侵害者として、法的に構成している点に留意を要する。
カラオケスナック(最高裁昭和63・3・15)
通信カラオケ装置
有線放送権(難視聴対策ではない集合住宅・インターネットなどでの利用 )
(インターネット関連)
P2Pファイル交換(ファイルローグ事件)
放送番組(ロクラクⅡ事件)
異時放送番組(なお、同時受信の無線放送が著作権法の「放送」である。)
インターネットのストレージサービス


カラオケ法理
曲を生演奏したり、カラオケ装置を用いて曲を再生して、客に歌詞を歌唱させることは、店の経営者による音楽の著作物の演奏権の侵害である(最高裁昭和63年3月15日民集 第42巻3号199頁[カラオケ店事件])。

カラオケ装置をカラオケ店にリースすることは、リース会社の演奏権、上演権の侵害となる( 最判平成13年3月2日 民集 第55巻2号185頁[カラオケ・リース事件])。
なお、ビデオなどは映画の著作物であるから、その中に音楽の著作物が含まれていれば、映画の著作物の上映権の侵害と同時に、音楽の著作物の演奏権などの侵害となると解される。

カラオケ法理は、現在では、送信可能化権・公衆送信権に関して利用されている。

(公衆送信権等)
第23条  著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあっては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。
2  著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。

著作権法2条7項により、「上演」、「演奏」又は「口述」には、著作物の上演、演奏又は口述で録音され、又は録画されたものを再生すること(公衆送信又は上映に該当するものを除く。)及び著作物の上演、演奏又は口述を電気通信設備を用いて伝達すること(公衆送信に該当するものを除く。)を含まれる。

 公衆送信(2条1項7号の2)は、無線・同時受信の「放送」(8号)、有線放送(9号の2)、自動公衆送信(9号の4)を含む。
送信可能化(9号の5)は、自動公衆送信の予備的段階である。
著作権法の「公衆」には、不特定多数だけではなく、特定かつ多数の者を含むものとする(2条5項)。
 公衆送信とは、 公衆によって直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信(電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内)にあるものによる送信(プログラムの著作物の送信を除く。)を除く。)を行うことをいう(著作権法2条1項7号の2)。
分りにくい条文であるが、電気通信設備で同一構内での送信は公衆送信から除外されているが、プログラムの著作物については例外的に同一構内でも公衆送信となる。同一構内の場合に送信権が働かなくも、上演権・演奏権(著作権法22条)・上映権(22条の2)・口述権(24条)で処理できる場合が多いのに対し、プログラムの著作物については、一括購入してLANを通じてホストコンピュータから同一構内の端末に送信して利用 することを防止する必要があるからである(中山信弘『著作権法』221頁)。

 自動公衆送信とは、 公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの(放送又は有線放送に該当するものを除く。)をいう(著作権法2条1項9号の4)。
 送信可能化とは、 次のいずれかに掲げる行為により自動公衆送信し得るようにすることをいう(著作権法2条1項9号の5)。
イ 公衆の用に供されている電気通信回線に接続している自動公衆送信装置(公衆の用に供する電気通信回線に接続することにより、その記録媒体のうち自動公衆送信の用に供する部分(以下この号及び第47条の5第1項第1号において「公衆送信用記録媒体」という。)に記録され、又は当該装置に入力される情報を自動公衆送信する機能を有する装置をいう。以下同じ。)の公衆送信用記録媒体に情報を記録し、情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体として加え、若しくは情報が記録された記録媒体を当該自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に変換し、又は当該自動公衆送信装置に情報を入力すること。
ロ その公衆送信用記録媒体に情報が記録され、又は当該自動公衆送信装置に情報が入力されている自動公衆送信装置について、公衆の用に供されている電気通信回線への接続(配線、自動公衆送信装置の始動、送受信用プログラムの起動その他の一連の行為により行われる場合には、当該一連の行為のうち最後のものをいう。)を行うこと。

 最判平成23・1・18民集第65巻1号121頁(まねきTV事件)によれば、公衆送信権、送信可能化権の侵害とされた事例において、以下のとおり、判示している。
1 公衆(著作権法2条5項)の用に供されている電気通信回線に接続することにより,当該装置に入力される情報を受信者からの求めに応じ自動的に送信する機能を有する装置は,あらかじめ設定された単一の機器宛てに送信する機能しか有しない場合であっても,当該装置を用いて行われる送信が自動公衆送信(著作権法2条1項7号の2、同条項9号の4)であるといえるときは,自動公衆送信装置(著作権法2条1項9号の5)に当たる。
2 公衆の用に供されている電気通信回線に接続することにより,当該装置に入力される情報を受信者からの求めに応じ自動的に送信する機能を有する装置が,公衆の用に供されている電気通信回線に接続しており,これに継続的に情報が入力されている場合には,当該装置に情報を入力する者が送信の主体である。
3 したがって、上記は、著作権者の送信可能化権・公衆送信権(著作権法23条1項)、放送事業者の送信可能化権・公衆送信権(著作権法99条の2)を侵害する。
(注)なお、放送とは、同時に受信される無線放送のことである(著作権法2条1項8号)。
(送信可能化権)
第99条の2  放送事業者は、その放送又はこれを受信して行う有線放送を受信して、その放送を送信可能化する権利を専有する。
2  前項の規定は、放送を受信して自動公衆送信を行う者が法令の規定により行わなければならない自動公衆送信に係る送信可能化については、適用しない。

最高裁平成23・1・20民集第65巻1号399頁(ロクラク事件)
放送番組等の複製物を取得することを可能にするサービスにおいて,サービスを提供する者が,その管理,支配下において,テレビアンテナで受信した放送を複製の機能を有する機器に入力していて,当該機器に録画の指示がされると放送番組等の複製が自動的に行われる場合,その録画の指示を当該サービスの利用者がするものであっても,当該サービスを提供する者はその複製の主体と解すべきである。
したがって、上記は、著作権者の複製権(21条)と放送事業者の複製権(98条)を侵害する。
(複製権)
第98条  放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有する。

・応用美術 
定義
美術の著作物とは、美術の範囲に属する思想又は感情を創作的に表現したもの(著作権法2条1項1号)である。
美術の著作物(著作権法10条1項4号)として、絵画、版画、彫刻その他の美術の著作物が例示されている。
「美術の著作物」には、美術工芸品を含むものとする(著作権法2条2項)。
純粋美術とは「思想または感情が表現されていて、それ自体の観賞を目的とし、実用性を有しないもの」
応用美術とは「実用品に美術あるいは美術上の感覚・技法を応用したもの」である。
応用美術を意匠法ではなく著作権法で保護する場合、両法律を対比すると、
著作権法
創作と同時に著作権法で保護され、登録手続や登録料が不要、保護期間が著作者の死後50年間まで存続
意匠法
産業上の利用を目的とする図案・デザインが対象である。それ自体が美的観賞されることを目的としていない。
登録手続によって保護され、登録料が必要である。保護期間は設定登録から15年間。
裁判例の基準
裁判例の多くは「純粋美術と同視できるもの」について、美術の著作物として保護されると判示している。または、「高度の美術性・芸術性を有するもの」であることが必要であるとする裁判例もある。
なお、学説では、製作者の主観として観賞目的かどうかを考慮する加戸守行『著作権法逐条講義(5訂新版)』66頁もあるが、製作者の主観は外部から認識できず、基準として不適当であると批判されている(作花文雄『詳解著作権法(第2版)』)47頁、田村善之『著作権法(第2版)』(2001年)33頁)。
応用美術に関する裁判例
事件名の後ろのかっこ内は美術の著作物性の肯定・否定に関する判断である。
天正菱大判事件(否定)
博多人形赤とんぼ事件(肯定)
仏壇彫刻事件(肯定)、著作権判例百選16事件。高度の芸術性が美術の著作物の根拠とされている。
Tシャツ事件(肯定)
商業広告事件(肯定)
佐賀錦袋帯事件(否定)
ニーチェア事件(否定)
木目化粧紙事件(否定)
装飾街路灯事件(否定)
ファービー人形事件(否定)、著作権判例百選15事件。判旨は電子玩具としての実用性・機能性保持のため美観をそぐ側面があり、また、かわいらしさ・親近感を感じさせるのはペットと同じような電子玩具としての反応や機能であって、美的感覚とは異なることを指摘している。なお、ファービー人形は映画「グレムリン」の「ギズモ」に類似していることが指摘されている。なお、現在では、商品形態は不正競争防止法により保護が可能である。
便箋絵柄事件(肯定)
チョコエッグ・フィギア事件(江戸時代の文献の妖怪を立体化・彩色した妖怪フィギアについて創作性を肯定し美術の著作物性を肯定、動物フィギアと「不思議の国のアリスの冒険」の挿絵に使用されたものを立体化・彩色したアリス・フィギアについては否定)、著作権判例百選17事件
設計図 
著作権判例百選9事件
 スモーキングスタンド事件は、スモーキングスタンドの設計図について、大量生産される実用品であることを理由に、著作物性を認めなかった。
著作権判例百選27事件
 キャラクター(ポパイネクタイ事件)

・美術の著作物
著作権判例百選67事件,
 バス車体絵画事件、
バスの車体に描かれた絵画は、著作権法46条の「一般公衆に開放されている以外の場所」または「一般公衆の見やすい屋外」に「恒常的に設置する」に準じる。本件においては、幼児向けの写真を用いた本で、町を走る自動車の種類・概観・役割について解説していることから、絵画の著作権を侵害しないと判示している。
著作権判例百選68事件 
ダリ事件 47条の「小冊子」には、販売用の「画集」は含まず、紙質・判型・作品の複製態様からみて実質的に「画集」に該当する場合には、複製権侵害となる。
著作権判例百選44事件
「雪月花」事件 書が写真に写り込んでも、表現上の本質的特徴を再製していないとして、著作権(複製権・翻案権)侵害を否定。
著作権判例百選50事件
 西瓜写真事件 人為的被写体について創作性を肯定し、写真の著作物性を肯定し、著作権侵害を肯定した。
著作権判例百選52事件
 舞台装置(赤穂浪士)事件 美術の著作物について、被疑侵害著作物の製作経緯などから、依拠していないことを理由に、著作権侵害を否定
著作権判例百選55事件
 「博士イラスト」事件
 美術の著作物について実在の対象 サンリオキャラクター事件は、カエルについて、著作権侵害を否定。「山の民家」(合掌造り建物)事件、女優の似顔絵事件、マンション事件は、実在の人・物が対象であるとして、著作権侵害を否定。NTTタウンページ・キャラクター事件(本の擬人化のイラスト)、博士イラスト事件は、ありふれている表現であるとして、著作権侵害を否定。
これに対して、デフォルメした人物(「パンシロントリム」事件)、想像上の古代の城(「日本の城の基礎知識」事件)、デフォルメした世界の名所旧跡(武富士イラスト事件)について、著作物性を認め、著作権侵害を肯定している。
二次的著作物 
著作権判例百選26事件,
「江戸考古学研究事典」事件
 模写画について、一部について、新たな創作性が付加されたとして、二次的著作物と認め、そのデッドコピーに対する著作権侵害を肯定。創作性がない模写画については著作物性を否定。

写真の著作物 
写真の著作物は、構図、カメラアングルの設定、シャッターチャンスの捕捉、被写体と光線との関係(順光、逆行、遮光など)、陰影の付け方、色彩の配合、部分の強調・省略、背景、被写体の選択、組合せ、配置などにより、創作性が判断されている(中山信弘『著作権法』、渋谷達紀『著作権法』)。
著作権判例百選12事件
平面著作物(版画)を写真撮影しても、写真の著作物の著作物性はない。
著作権判例百選13事件
 「スメルゲット」事件 インターネットのホームページに掲載された商品紹介用の立体物の写真の著作物を無断で使用したことについて、著作権侵害を肯定した。

データベースの著作物 
著作権判例百選24事件
 「自動車データベース(翼)」事件は著作物性を否定したが、デッドコピーであるとして不法行為に基づく損害賠償請求は認めた。
著作権判例百選25事件
「NTTタウンページ」事件は、電話番号の地域・業種・職業別の選択・配列に創作性を認め、著作物性を肯定している。

著作権法の引用 
著作物判例百選58事件
最高裁昭和55・3・28、パロディ事件
一 旧著作権法(明治三二年法律第三九号)30条1項2号にいう「引用」とは、「紹介、参照、論評その他の目的で自己の著作物中に他人の著作物の原則として一部を採録すること」をいい、引用を含む著作物の表現形式上、引用して利用する側の著作物と、引用されて利用される側の著作物とを明瞭に区別して認識することができ(明瞭区別性)、かつ、右両著作物間に前者が主、後者が従の関係があること(主従の関係)を要する。
二 他人が著作した写真を改変して利用することによりモンタージュ写真を作成して発行した場合において、右モンタージュ写真から他人の写真における本質的な特徴自体を直接感得することができるときは、右モンタージュ写真を一個の著作物とみることができるとしても、その作成発行は、右他人の同意がない限り、その著作者人格権を侵害するものである。
三 雪の斜面をスノータイヤの痕跡のようなシュプールを描いて滑降して来た六名のスキーヤーを撮影して著作した判示のようなカラーの山岳風景写真の一部を省き、右シュプールをタイヤの痕跡に見立ててその起点にあたる雪の斜面上縁に巨大なスノータイヤの写真を合成して作成した判示のような白黒のモンタージユ写真を発行することは、右山岳風景写真の著作者の同意がない限り、その著作者人格権を侵害するものである。
著作権判例百選59事件
 藤田嗣治事件 美術の著作物を美術全集に掲載することは、主従の要件を満たさず、引用に該当しない。
著作権判例百選60事件
 「絶対音感」事件 著者が自分の見解を補強するために、翻訳文をカギカッコ付きで示しただけで、出典・翻訳者を示さずに引用したのは、引用の態様(範囲、分量など)を考慮して、引用として、許されるとした。
著作権判例百選66事件、
「血液型と性格」事件 著作権法43条2号は同条1号と異なり「翻案」を掲げていないから、要約引用は許されないとする見解が学説では有力であったが、要約引用は許されると判示している。
著作物判例百選86事件
最高裁平成10・7・17、「本多勝一反論権『諸君!』事件」
他人の著作物に対する論評中に、右著作物の記述が第三者の談話をそのまま紹介したものではなく著作者自身の認識判断であるかのような適切を欠く引用紹介部分があっても、他の部分を併せて読むならば、右論評は専ら著作者が第三者の談話をその真偽を確認しないでそのまま紹介したことを批判するものであって、このことは右論評を通読する一般読者にとって明白であり、右適切を欠く引用紹介部分の内容が右批判の前提となっているわけでもないという事情の下においては、右著作物の引用紹介が全体として正確性を欠くとまではいえないから、右論評に名誉毀損としての違法性があるということはできない。同一性保持権も侵害しない。

複製権・翻案権 
複製・翻案については、以下のような段階が考えられる(中山信弘『著作権法』、渋谷達紀『著作権法』、著作権判例百選26事件解説[三山祐三])。
・完全同一(デッドコピー)
・本質的特徴が同一
・実質的同一(修正増減などがある)
・翻案(修正増減などに新たな創作性がある場合)
・別の著作物(換骨奪胎的、本質的特徴が感得できない場合)

著作権判例百選28事件、
「通勤大学法律コース」事件 法律の一般人向け解説の書籍は、著作物性がないとして著作権侵害にならないが、不法行為に基づく損害賠償請求は認めた。これに対して、「出る順宅建」事件は、法律をまとめたオリジナルの図表について、著作物性を肯定し、著作権侵害を肯定している。
著作権判例百選44事件
「雪月花」事件 書が写真に写り込んでも、表現上の本質的特徴を再製していないとして、著作権(複製権・翻案権)侵害を否定。
著作権判例百選50事件
 西瓜写真事件 人為的被写体について創作性を肯定し、写真の著作物性を肯定し、著作権侵害を肯定した。
著作権判例百選52事件
 舞台装置(赤穂浪士)事件 美術の著作物について、被疑侵害著作物の製作経緯などから、依拠していないことを理由に、著作権侵害を否定
著作権判例百選53事件
 「七人の侍」・武蔵事件 映画の著作物について、換骨奪胎的作品について、著作権侵害を否定
著作権判例百選54事件
 「コルチャック先生」事件 実在の人物の史実・事実を素材とした小説は、素材・アイディアが共通するだけであることを理由に、著作権侵害を否定。最高裁平成13・6・28(江差追分事件)は、小説とテレビ番組は、素材が共通するだけであるとして、著作権侵害を否定。
著作権判例百選55事件
 「博士イラスト」事件 美術の著作物について実在の対象 サンリオキャラクター事件は、カエルについて、著作権侵害を否定。「山の民家」(合掌造り建物)事件、女優の似顔絵事件、マンション事件は、実在の人・物が対象であるとして、著作権侵害を否定。NTTタウンページ・キャラクター事件(本の擬人化のイラスト)、博士イラスト事件は、ありふれている表現であるとして、著作権侵害を否定。
これに対して、デフォルメした人物(「パンシロントリム」事件)、想像上の古代の城(「日本の城の基礎知識」事件)、世界の名所旧跡(武富士イラスト事件)について、著作物性を認め、著作権侵害を肯定している。
二次的著作物 
著作権判例百選26事件,
「江戸考古学研究事典」事件 模写画について、一部について、新たな創作性が付加されたとして、二次的著作物と認め、そのデッドコピーに対する著作権侵害を肯定。創作性がない模写画については著作物性を否定。

編集著作物 
著作権判例百選21事件
 「知恵蔵」事件 印刷用レイアウトにつき、複製権侵害を否定。本のレイアウトについては著作物とはいえないとして、著作権侵害を否定。「ケイコとマナブ」事件も、スクールの案内のレイアウトだけでは著作物性を否定し、複製権侵害を否定している。
著作権判例百選22事件
 「色紙用紙見本帳」事件につき、複製権侵害を否定。「商品カタログ」事件も、複製権侵害を否定している。商品などのカタログについて、独占権を与えるのは相当ではないからである。
著作権判例百選23事件
 「会社パンフレット」事件 パンフレット製作会社が作成した会社紹介のパンフレットにつき、製作会社のパンフレットを採用せずに、同様のパンフレットを作製した行為につき、写真の無断使用などがあることを理由に、著作権侵害を肯定。会社は各社によって独自性があることから、カタログとは違って、独占性を認めても問題は少ない。

共同著作物
共同著作物は、分離不可能性と共同性が要件である。 
著作権判例百選31事件
 分離不可能性 原案者(文章の著作者)が自ら素材を収集し、漫画家に4コマ漫画のテーマを与え、漫画の初校のセリフなどに自ら具体的修正を加えた場合には、漫画は共同著作物である。
著作権判例百選32事件
 共同著作物は「共同して創作した」ものであるから(著作権法2条1項12号)、原著作者が亡くなった後の遺著補訂型については、共同著作物性を否定し、二次的著作物とするのが通説である。

インターネットと著作権 
著作権判例百選61事件、
人物の写真を無断でホームページに掲載することは、写真に対するコメント・利用の仕方・写真を利用する合理的理由や必然性がないことなどからみて、主従の要件を満たさず、引用に該当しない。
著作権判例百選46事件
 「2ちゃんねる」事件 言語の著作物を無断でインターネットの電子掲示板にアップロードすることは公衆送信権を侵害するとして、電子掲示板の管理者に対する差止請求と損害賠償請求を認めた。

パブリシティ権 
著作権判例百選89事件
 「ブブカスペシャル7」事件 芸能人について、雑誌記事について、パブリシティ権の侵害を肯定。
著作権判例百選91事件
 プロ野球選手事件 プロ野球選手は球団に選手としての氏名・肖像権の独占的使用許諾を認めている契約を締結していることを認定した。