- 中村 英俊
- 株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
- 東京都
- 広報コンサルタント
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
- 中村 英俊
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ところで、どの面をどのぐらいの人が見ているか、という疑問に答えてくれる興味深いデータの存在を最近知りました。J-MONITORという第三者機関がそのサイト上で「面別接触率」というデータを公開しています。全国紙やブロック紙などが参加し、購読者へのアンケートを行って算出しているそうです。参加新聞社による2011年4月から2013年9月までの2年半の平均値が出されています。http://www.j-monitor.net/data-plate/average/
これによると接触率が8割を超えているのは3面あり、高い順に「社会」(83.5%)、「テレビ」(82.3%)、「総合」(81.6%)でした。以下「地域」(75.1%)、「経済」(73.6%)、「政治」(73.4%)と続きます。「総合」とは1面も含むのだと思いますが、それ以上に社会面の関心が高いこと、経済面が意外(?)に読まれていること、に気づかされます。男女別のデータもありますが、「総合」は男性が84%に対し、女性が79%と男女差がある一方、「社会」は男女差がほとんどないことが1位に押し上げている要因のようです。ちなみに「経済」は男性78%、女性69%と大きな開きがあります。
新聞別のデータもありました。例えば「日本経済新聞、首都圏、11月14日」の接触率のデータでは1面(77.7%)、社会面(47面、75.1%)、企業総合面(9面、74.1%)、政治面(4面、74.1%)、総合面(2面、73.6%)、総合面(3面、72.5%)の順で読まれています。逆に最も読まれなかったのは、ジャスダックやマザーズに上場している企業の株価が掲載されている証券面(27面、25.4%)でした。
また、女性が男性を上回ったページは、48ページのうち5ページあり、その内訳は3ページの特集「アートレビュー」、「首都圏経済」そして「新製品」でした。「首都圏経済」と「新製品」は僅差でしたが、「アートレビュー」は女性の接触率が男性を15ポイントほど上回りました。ちなみに、この「アートレビュー」は毎月1回(第二木曜日)に掲載されているカラーページです。
ちなみにこの日の接触率は、日経だけでなく朝日や読売など5大紙全てが掲載されており、その日の新聞を片手にデータと照らし合わせると意外な発見があるかもしれません。
インターネットを通じてその日のニュースを得る人が増えた結果、いわゆる「新聞離れ」が年々加速していますが、新聞を読むことはもちろんとして、こうしたデータを活用することが、広報活動の引き出しを増やすことにつながるのではないでしょうか。どの新聞のどの面(のどのコーナー)に記事を出してもらうかということまで踏み込んで、取材を働きかけることが、本来の「攻めの広報」のあるべき姿だと思いますので。
橋本拓志広報コンサルタントTwitter ID:@yhkHashimoto https://twitter.com/yhkHashimoto
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