- 乾 喜一郎
- 『稼げる資格』 資格専門誌『稼げる資格』編集長
- キャリアカウンセラー
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
マンガでも小説でも、物語のキャラクター設定で、
主人公に
<自分でも気づいていない特別な「素質」>
がある、という設定があることってよくありますよね。
スポーツの才能、クリエイティブの才能、コミュニケーションの才能・・・
世の中には、そんな素質を見つけ出すような「心理テスト」もあふれています。
この「素質」「隠れた才能」というのはクセ物だと思っています。
心理テストでわかるのは、
「成功した人が持っている<志向>と、どれだけあなたの志向が共通しているか、
であることが多い。
それと、「能力」「スキル」は違うもの。
どんな才能を持って生まれた人であっても、「素質」はあくまで素材。
それを磨いていってはじめて、実際の能力として開花するわけです。
「自分でも気づいていない才能」という言葉には、二つのイメージがあります。
A 生まれながらに持っているのにも関わらず、これまで使う機会がなくて発揮されていない力
B 仕事上でも生活上でも、これまでの経験で身に付いているのに、意識したことがなかった力
そう、「隠れた才能」といったときに、たいてい、この二つのことが混同されています。
特に、マンガや小説、ドラマといった物語では特に、
「血」「遺伝」など、簡単に説明しやすい「A」のタイプが取り上げられるケースはとても多い。
でも、実際に使えるのは、「B」のタイプです。
「A」の生まれつきのものは、あくまで素材。
どんな天才でも、トレーニングや実体験で素質を「磨いて」はじめて、現実で使えるものになる。
「B」のケースは、
これまでの業務経験で身につけた知識が全く別の業界で活かせたり、
プライベートで磨かれてきたコミュニケーション能力が新らしく目指した仕事で活かせたり、
そうした場合のこと。
既にトレーニングされているものですから、発揮までの道は確実です。
こんな話を思い付いたきっかけは、実は『魔法少女まどか☆マギカ』でした。
たまたま年若い友人から
「いい小説版が出てますよ」と教えてもらい読んだのですが、そこで改めて、
主人公・まどかの魔法少女としての「素質」が、
血統とか遺伝とか、そうした生まれつきのものではなく、
これまでの家族との人間関係や、ほむらと繰り広げてきた経験によるものだった、ということを知ったためです。
(ネタバレになるので詳しくは言っちゃいけないですね)
ちゃんとたくさん例示できないのですが、
どうも最近、そうした形での<素質>が増えているような気がする。
経験のほうにみんながリアリティを感じるようになっているのであれば、いいな、と思います。
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このコラムの執筆専門家
- 乾 喜一郎
- (キャリアカウンセラー)
- 『稼げる資格』 資格専門誌『稼げる資格』編集長
働く個人の側に立ち、資格や学びを活用したキャリアづくりを提案
編集長を務める資格や大学院の専門誌をはじめ、就職、転職、U・Iターン、進学とこれまで一貫して個人のキャリアを提案するメディアを作ってきました。これまで取り扱ってきた3000人以上にのぼるライフヒストリーを元に、リアリティのある情報を提供します。
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