- 黒澤 文子
- 英語ぎらいの大人のための「飛ぶ教室」 主宰者
- 東京都
- 英語講師
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9.11前後、頻繁にNYとボストンに行っていた。わたしの人生は、9・11でリセットしたようなものだ。
小さいときからの夢の、NY、そしてセントラルパーク、ワールドトレードセンター、自由の女神、ボストン。
えぐられたグラウンドゼロ、行けない自由の女神、飛行機が遠くになってしまったボストン空港。
生活は大きく変わった。上手く動き出さないうちに、東北大震災がやってきた。
3.11の地震のその時間、中央線に乗っていて、線路が、グニャーと蛇のようにうねるのを見た。映画を見ているようだった。「これで脱線するんだな」と思った。扉窓際に立っていた私は「これでガラスに突っ込むのだろうか、車体の下敷きになるのかな、線路の隙間に入るのだろうか、わたしを待っているジムのコーチに連絡が着かない、遅刻ぎりぎりに行動するからこんなことになるんだ」と一瞬のうちに、いろいろな考えが頭の中を駆けめぐった。
若い女性の車掌さんは気丈にアナウンスを続けた。中年のおじさんやおばさんは落ち着いていた。そのうち「長いですね」と隣の人に話しかけるひともいた。でも、車内の声は、その程度で、だれも、あわてて線路に降りる人は居なかった。腕組みをして眠り始めるつわもののおじ様も居た。落ち着いた車内。それは車掌さんの、「ご迷惑をおかけしています。今、連絡を待っています、連絡が到着しだい、乗客の皆さんにお知らせします、いま線路に降りると、JR中央線全線止まってしまいます。どうか、みなさん落ち着いて、線路に下りないで下さい、放送をお待ちください、お願いします」が呼びかけが、繰り返し流されたからだと思う。
名前も分からない方だったけれど、明かに20代の女性の方だった。「日本も捨てたもんじゃないな」と思った。
「あまちゃん」の駅長さんのトンネルに閉じ込められた場面で、ぜんぶ甦った。あのTV番組が人気が出たのは、東北だけでなくいろいろな震災や、不幸や、暮らしぶりが、自分の思い出とつながっているからだと思う。
わたしに教訓 #1
*あわてない。深呼吸を繰り返す。落ち着いて行動する。
このコラムの執筆専門家
- 黒澤 文子
- (東京都 / 英語講師)
- 英語ぎらいの大人のための「飛ぶ教室」 主宰者
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