江頭憲治郎『商取引法』弘文堂

債権回収 2013-08-24 12:11

江頭憲治郎『商取引法』弘文堂（2013年5月・7版）……実務家必携の商取引法全般に関する意欲的な教科書。商法自体に規定がある商人間売買や旅客運送等以外にも、新しく立法・改正された消費者契約法、割賦販売法、特定商取引法、電気通信事業、保険法、信託法、商取引に関する国際的な条約、販売代理店やフランチャイズ契約等現代における商取引について扱っている。
記述のスタイルや内容からすると、主に学者や実務家向けに執筆されたと思われる。
司法試験に出題される商法（会社法・手形法・小切手法、商法総則・商行為。ただし、商法の商行為のうち保険、海商法を除く。）に範囲を限定していない。
商取引の実務に詳しくないロースクールの学生が司法試験対策として使うレベルを超えている。
初版の刊行年からすると、おそらく東大大学院（ロースクール発足前）が社会人入学を始めた時期であり、むしろ、社会人の実務家向けに書かれたものと思われる。
今日までに、上記書籍のうち、国内売買の部分を読みました。倒産法にまで触れているが、判例に関する記述のうち、破産法・民事再生法・会社更生法を区別していない点がある。

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