- 村田 英幸
- 村田法律事務所 弁護士
- 東京都
- 弁護士
対象:民事家事・生活トラブル
- 榎本 純子
- (行政書士)
A、あなたの採り得る方法をいくつか考えてみましょう。
(1) 答弁書の提出
訴状に対する被告(つまり、あなた)の答弁を記載した書面を、答弁書といいます。第1回目の裁判については、答弁書にあなたの言い分を記載して、答弁書を裁判所に提出すれば、答弁書は陳述されたものとみなされます。したがって、答弁書さえ提出していれば、第1回の裁判には出席しないでもよいのです。
しかし、原告の言い分を全部認める答弁書では、原告の請求どおりの判決が第1回の裁判を開いただけで、下されることになりかねません。
では、どうすれば、よいでしょうか。
(2) 移送の申立て
まず、移送の申立てをすることが考えられます。あなたは、東京の営業所で借入をしたのですから、東京の営業所に支払いをすれば足りると考えられるからです。 ただし、移送申立てについては、裁判所に申立てをしても、認められるとは限りませんので、弁護士とよく相談して下さい。
(3) 電話会議システム
また、遠隔地に当事者が居住している場合には、裁判所では電話会議システムにより、弁論を開くことができます。電話会議システムにより弁論を開くよう、裁判所に申し出ることが必要となります。
(4) 調停に代わる決定
答弁書を提出して、毎月いくらづつ支払っていくので、和解したい旨を記載し、「調停に代わる決定」(民事調停法17条に基づく決定なので、「17条決定」と実務上呼ばれています)を求めることができます。ただし、原告があくまでも拒否した場合には、裁判所は調停に代わる決定をしてくれない場合もありますので、要注意です。
(5) いずれにせよ、裁判になっている場合には、素人判断で対処することは危険ですので、必ず、弁護士に法律相談をして下さい。