- 敷浪 一哉
- 有限会社シキナミカズヤ建築研究所
- 建築家
対象:住宅設計・構造
それを指定しすぎてしまうと固定的な空間になってしまいますし、指定したところでそのとおりに使ってくれないことは多いんです。実際設計と生活の関係性というのはそんなとこだろうし、想定を強要して住まわせることは僕の好みではありません。
じゃあ、変化に耐えられるようにしましょう、という話になります。
で、その融通さをどう表現するか というところに悩んでいるわけです。
舞台装置のような大掛かりな仕掛けで柔軟さを出すのも嫌だし、先日まで考えていた要素が混在させる空間というのもいまいちでした。
もう少しナイーブな要因でコントロールできたらなと色々考えて・・・。
今のところたどり着いたことは、焦点で調整すること。
つまり、目のピント。
広くない空間の中でのリフォームなので、なるべく全体で一つの空間にしたい。しかし、用途が多様すぎて、それぞれで親密度をコントロールしなければならない。目線をふさぐようなやり方だと、封鎖的に見えてしまう。
じゃあピントが合ったところに意識が集中して、ピントが外れたところは気にならないような操作ができれば・・・。一点にピントが集中した写真のような空間がつくれれば・・・。
という考えを持ってみようと思いました。
そこで、開放的だけど声が通らなかったり光が屈折したり、ブラインドを下げるだけで完全に塞ぐことができるんだけど、ちょっと光がもれてたり。
そういう効果があるガラスを部屋と部屋の間に組み込んでみました。
クライアントにも好印象を持ってもらいましたんで、このまま進めていきましょう。
建築と建築家と設計事務所と住宅と横浜と家族と・・・
シキナミカズヤ建築研究所