生保破綻時の契約者保護はどうなっている?(Part2) - 保険設計・保険見直し全般 - 専門家プロファイル

釜口 博
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対象:保険設計・保険見直し

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生保破綻時の契約者保護はどうなっている?(Part2)

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生命保険の豆知識

ファイナンシャルプランナーが天職!
BYSプランニングの釜口です。

 

  今回のコラムは、生命保険会社が破綻した場合の契約者保護
  について、シリーズPart2をお伝えします。

  Part2は、「責任準備金」について

  責任準備金とは、保険会社が保険金、給付金を支払うために
  積立てていくお金のことを言います。
  責任準備金の積み上げへは、保険業法で義務化されています。

  保険会社から見れば責任準備金ですが、契約者から見れば、
  解約返戻金です。
  ※これらは全く同じ金額ではなく、責任準備金の方が高くなる。

  では、責任準備金を積み上げないといけない(契約者にとって
  解約返戻金が貯まる)保険とはどんな保険なのか?

  1.終身保険・・・遺族の誰かが必ず保険金を受け取れる。

  2.長期定期保険・・・98歳や100歳まで死亡保障がある。

  3.養老保険・・・一定保険期間までの死亡保障があり、
            満期を迎えれば満期保険金が受け取れる。

  4.個人年金保険・・・一定期間まで保険料を払えば、その後年金が
               受取れる。

  5.学資(こども)保険・・・学費の必要時に合わせて祝金や満期保険金
                 が受取れる。

  以上が、個人で契約するもので、責任準備金が積み上がる
  (解約返戻金が貯まる)保険の代表商品です。

  前回の「生命保険の豆知識(4月1日号)」で保険会社が破綻した場合
  に補償対象となるのが、「責任準備金の90%」とお伝えしましたが、
  上記の保険の場合は、責任準備金が10%削減になると考えることが
  できます(基本的には保険金額や年金額が10%削減という考え方)。

  では、保険会社が責任準備金の積み上げをほとんどしなくてよい
  保険商品にはどんな種類があるのでしょうか?

  その代表例は、
  ・期間が短い定期保険や収入保障保険
  ・死亡保障が付加されていない医療保険やがん保険 etc

  つまりこれらの保険については、そもそも責任準備金の積み上げを
  ほとんどしなくてもよい保険ですから、保険会社が破綻しても保険金が
  削減される可能性は低くなります(削減されても少額です)。

  
  加入していた保険会社が破綻した経験をお持ちの方でしたら、
  お分かりだと思いますが、保険会社が破綻すれば、保険金や年金額が
  10%以上削減されるケースがほとんどです。

  ではなぜ10%以上削減されてしまうのか?
  それは引受保険会社が、「予定利率」を引き下げてしまうからです。

  次回(6月1日号)は、その「予定利率」についてお伝えいたします。

   


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