
- 小野田 恵一
- 小野田歯科医院 院長
- 神奈川県
- 歯科医師
対象:一般歯科・歯の治療
- 赤岩 経大
- (歯科医師)
- 赤岩 経大
- (歯科医師)
テレビ番組でかみ合わせを検査する装置「Tスキャン」が取り上げられました。おそらくTVメディアにこの機器が取り上げられるのは今回が初めてだと思います。このTスキャン、実は既に2000年に欧米をはじめ全世界で販売が開始されバージョンアップしながら今日に到っており、当院も2004年に導入し、使用実績を積み重ねています。
Tスキャンの特徴
上下の歯をかみ合わせたとき、一度に全ての歯がかみ合っていると思いますか?
実は1/100秒単位の小刻みな時間の経過の中では最初にある歯が当たって、次に他の歯が当たって、さらに他の歯が当たって...とすべての歯が同時にかみ合わさっている訳では無いのです。
Tスキャンは薄さ0.1㎜のセンサーシートをかむことによって、上下の歯に発生するかみ合わせの力とバランスの微細な変化を1/100秒単位のコマ送りで記録して解析する事が出来る装置です。従って、上下の歯がかみ合わさって力が加わっていく過程を高い精度でコンピュータの画面上に再現出来るわけです。
そもそも「かみ合わせ」とは?
「歯のかみ合わせはとても大切です」といわれますが、改めてかみ合わせとは何かと問われると答えに窮する方が多いのではないのでしょうか?
多くの方は「かみ合わせ=歯並び」と考えていらっしゃると思います。しかし、ここまで書いてきましたとおり、かみ合わせとは歯並びのことでは無く、上下の歯をかみ合わせたときに加わる力のバランスのことであり、目に見えない感覚的なものなのです。Tスキャンはこの目に見えないかみ合わせをコンピュータの解析画面上で見ることができる画期的な装置なのです
検査結果のよくない例、かみ合わせ治療後に良くなった例
検査結果の例を見てみましょう。この患者さんは奥の歯にとてもつよい力が加わっており、危険な状態です。
かみ合わせの治療によって力のバランスが良くなると以下のような結果になります。
いかがでしょうか?
近年、歯を失う原因がかみしめによって生じる強大な力であることが分かってきました。特に一部の奥歯に破壊的な強い力が加わると歯を失う可能性は高くなります。
かみ合わせのバランスをチェックしてトラブルを予防する事は大切だと思います。
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