- 敷浪 一哉
- 有限会社シキナミカズヤ建築研究所
- 建築家
対象:住宅設計・構造
民が主導できる世の中。自由にお金儲けができる世の中。
先日のコラムで新横浜駅ビルの話をしましたが、ここ数年繰り広げられている各都市での大規模再開発とそこに入るチェーン店化の流れ。
どこの街に行っても同じお店が並んでいる状況が出来上がってしまいました。
これが資本主義なのでしょうか?資本主義だからお金のある人が一人勝ちしてどんどん勢力を伸ばすのは自然の行為ですよね。
でもどうですか?
どこの街に行っても同じ顔ということは、のっぺらぼうと同じことですよ。
昨年参加していた横浜市のまちづくり研究会。
「横浜らしさ」を盛んに議論しました。
その中でもっとも興味深かったのは、みなとみらい。
みなとみらいは一大観光スポットになって、たくさんの人たちが行き来しています。お店もたくさんあって市に還元される経済効果はすごいんだろうな と思ってました。しかし、そうではないんだそうです。
みなとみらいに入っている店舗はほとんどチェーン店。
ですから、そのお店が稼いで支払う法人税は、本社のある東京などへ流れてしまうんだそうです。
そう、本当に街を活性化させるのならば、地元に税金を納められるような企業が店を構えなければならないんだそうですよ。
都心に集中した人の波を分散させようといくらがんばっても、全然税収には繋がらないのが現状なんだそうです。
人々に多様性が生まれてきましたが、それはまだまだコンビニエンスな世の中での多様性なんですね。
中国での漢化政策とあんまりかわりないですね・・・。