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【オリンパスの粉飾事件】 監査人以外の責任
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こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。
オリンパスが90年代から多額の有価証券評価損を簿外処理し、その処理のために、1400億円にも上る買収費用とそのアドバイザリーフィーを支払っていたようです。
今回の事件の一つの特色は、20年近くにわたって粉飾を行い、多くの人の目を欺いてきたことにあるのではないでしょうか。
早速、ニュース・新聞などでは、監査法人の責任を問う声が上がっています。
ただ、監査法人以外に責任を転嫁する訳ではないのですが、ちょっと思うのは、アナリストは、この多額の投資をどう評価していたのでしょうか?
(あえて、少し視点を変えてみました)
もちろんアナリストは粉飾決算を発見するのが仕事ではありません。
ただ、監査法人が、一つ一つの取引の経理処理を見ているのと違い、アナリストはビジネスそのものを見ています。
そして、アナリストは、監査法人以上に、社長などのマネジメントとインタビューを行っています。
そんな、会社の業績や投資に精通しているアナリスト達が、架空の投資に何ら気付いていなかったのでしょうか。
恐らく、ややもすると監査法人が、
・買収に際して第三者からの書類が揃っているのか、
・支払がきちんとされているのか
といった形式的な点に焦点が当たりがちです。
一方、アナリストは、
・投資先の内容
・将来のビジネス展望
などを見ています。
今回の投資は、投資のオリンパスのビジネスを知らない素人でも、首をかしげたくなります。
アナリストは、どのように考えていたのでしょうか。
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