
大澤 眞知子
オオサワ マチコグループ
これからのカナダ留学:学生ビザ保持者大幅減少のカナダ
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カナダの留学事情が激変しています。
国内からの大きな批判と問題を抱えたカナダ政府が移民政策の抜本的な見直しを始めたのはこの2〜3年のことです。
それ以前のカナダは、世界で移民・留学においては一番人気を誇り、来るわ来るわ、留学生も移民も。特に留学生のほとんどは将来の永住ビザ(Permanent Residency)から市民権まで目指し、「夢の国」カナダを目指しました。
そのカナダは、どっと押し寄せる移民への安価な住宅を用意出来ず、住宅や物価の恐ろしい高さ、留学受け入れ先の詐欺横行などにより、「多民族・移民の国」から大きく後退してしまいました。
留学詐欺の酷さはこれまでにもコラムにはたくさん書きましたので、参考にして下さい。
住宅事情の悪さに関しては、現地カナダの年金暮らしのお年寄りが、高騰する家賃を払えずホームレスになるという惨憺たる有り様です。
そこで、止むなくカナダが取った方法は、移民・留学生の大幅削減でした。
もともと移民で成り立ち、言わば全員が移民の国のくせに(先住民族以外は)今更なんだと思ってしまいます。
住宅が足りない、食料品が高い、などは、移民や留学生のせいではないです。
国の政策が全く機能しなかったということです。
しかし、わぁわぁ文句を言う白人たちを諌めるため(白人たちもみ〜〜んな移民のくせに)カナダは移民政策大激変を行いました。
今年2025年、移民や留学生の人数は大きく減り、人口増加をそれらに頼っていたカナダはどん!と落ち込み、小さくなっていくカナダを目の当たりにしています。
2021〜2024年までには4半期ごとに平均217,000人口が増え続けたカナダ。その人口が住宅供給不足や、医療制度のパンクをもたらした要因だと、カナダの白人は思っています。
おやおや、じゃ、自分たちはどこに住んでいるのかな?
住宅の高騰は、投棄に走ったカナダ人から始まったこと。医者が足りないのは、国や州が医者を大切に扱って来なかったこと。人の命より、州や国の財政を優先したからでは?
救急病院の待ち時間が6時間から20時間というのは、医療の体裁を全く示していません。
そんな勝手なカナダ政府の言い分、そして白人の言い分に嫌気が指した結果が、今年の最初の3ヶ月でカナダに入ったのは、なんとたった20,107人という大減少になってしまいました。
これまでは4半期217,000人もがカナダに入国していたのに。
特に一番落ち込んだのは留学生の数です。
カナダ統計局の発表によると、今年の1〜3月には学生ビザを保持している留学生の数が昨年に比べて53,000減少しました。
この減少により、多くのカレッジが提供するプログラムをキャンセルする結果となりました。カレッジ留学検討中のみなさんは、たくさんのプログラムがなくなっていますのでよ〜く注意して計画を立てて下さい。
現在もカナダ政府は留学生の数にキャップをつける政策を変えておらず、2026年の終わりまでには学生ビザ発行数を300,00減少する方針です。
さぁ、ここからどうするつもりなんでしょうね、カナダ。
自分たちも移民で入って来たこの国から、移民や留学生を締め出したら、先に来た自分たちだけでカナダは繁栄に戻れると思っているのでしょうか。
多様な頭脳や人材が世界中から集まって来ることで発展して来た歴史をすっかり忘れたみたいです。
住宅の値段は大して下がっていません。
物価の高さもそう変わらず、未だFoodbankに頼る人達があとをたちません。
新しい首相を迎えたカナダでは、これからどんな舵取りが行われるのか。
南で駄々をこねるトランプとどう対処していくのか。
未知の部分が多すぎのカナダですね。
面白いことに、そのカナダ、今年の大学出願、それに伴う学生ビザ申請などは、非常にスムーズに行われています。
もともと、「カナダに留学」と言えば、日本で高校までに能力をつけ、異なる教育の(特にクリティカルシンキング)の国カナダの大学に進むことを指していました。
それが正常に戻ったと言える、大学留学の手続きに関してはとても落ち着いた状態になりました。
大学関係者も、これまで真面目に母国で努力して来た高校生たちが、カナダの大学進学を希望していることを歓迎してくれているのが伝わって来ます。
コンタクトをとっても、やたらと親切になった気がします。
その影で、かつて黒い栄華を誇った(授業料稼ぎの点で)語学学校や私立カレッジは大慌ての混乱状態。ま、カナダ政府がそこまで歓迎しているわけではない留学生の部類ですので、今後のカナダ政府の対応が気になりますね。
カナダ大学留学を目指すみなさん。
日本の高校卒業までに、まずは母国語で学ぶ基本学力をつけ、その知識を日本語だけでなく英語でもInput/Outputが問題なくできるように。
つまり、たくさんの英語Readingを行い、多様な英語エッセイスキルを身につけておくこと。
そして、頑張った高校の成績と、英語能力試験スコアを持って、カナダに乗り込んで下さい。
カナダ政府はそんな学生を歓迎しています。
今のカナダには世界中からの優秀な人材が必要です。
それも大学・大学院レベルの人材が。
あなたはその候補になれますか?
私はカナダの前トルドー首相(この間辞めたJustinのお父さんです)の多民族政策に惚れ込んでカナダに移住しました。
ですから、その多民族政策を支えるための優秀な大学生が、どんどん日本からやって来ることを望んでいます。
カナダクラブは必死でそんな優秀な日本人高校生を特訓し、将来カナダに大きく貢献できる留学生を送り出そうとしています。
仲間になりませんか?
この混沌とする世界、民主主義が崩れ行く世界で、ただひとつ自由主義を貫こうともがいているカナダに来てみませんか。
カナダにしては自業自得でもありますが、こんな広い、自然が圧倒されるほど美しく、その分気候変動の影響をまともに受けている国。
地球の息が絶えないように、カナダで地球を守る優秀な人材が必要です。
カナダにいらっしゃい!
高校留学?
いい加減でそろそろ辞めにしましょう。
カナダの学区をボロ儲けさせているだけ。
カナダの学区が微笑んだだけ、日本の高校生の精神がボロボロになり、大切なはずの高校3年間がカナダのゴミ捨て場に置き去りになります。
特に卒業を目指してやって来る日本人高校生。
この形の「高校卒業留学」には、そろそろカナダは終止符を打つべきだと思います。
将来、世界の役にたちたいですか?
じゃ、カナダの大学にいらっしゃい!
準備の特訓から、入学の様々な方法まで、個人的にお世話しますよ。
カナダクラブから。
カナダにまっすぐつながるカナダクラブにいらっしゃい!
カナダクラブ カナダから日本の生徒に
Be Bilingual 日本で育つ子供へのBilingual 教育
「カナダ高校留学実態総集編」eBook
日本の生徒のための本格的英語学習サイト UX English
Podcast [カナダにいらっしゃい!]
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