大澤 眞知子(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)- コラム「カナダ大学留学生活の実態(カナダ主要紙Globe & Mail より)」 - 専門家プロファイル

大澤 眞知子
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カナダ大学留学生活の実態(カナダ主要紙Globe & Mail より)

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留学 大学・高校正規留学 2021-11-10 09:15

The reality of life in Canada for international students

カナダ主要メディアGlobe & Mailが、カナダで大学留学するインド人学生の悲惨な実態についてレポートしています。

PodCastでも公開されていますので、興味のある方はぜひ聞いて下さい。

 

確かに、カナダでは今インド系留学生・移民が白人を凌ぐのではないかと思えるほど多くなっています。

バンクーバーやトロントなどの大都市のある地域に行くと、「ここはインドか?」と見紛うほどインド人しか見えない景色です。

問題の多い自国から、夢を見るような思いでカナダに渡るインドの人たちは、今も怒涛のようにカナダに押し寄せています。

 

カナダで生活をしている方ならば、みんな気がついているインド人の多さ。

それにはこんな理由があり、そしてこんな汚い裏話しが存在します。

 

インドからの留学生の話だから関係ない?

いやいや、この暴露報道は、実は日本から軽い考えでカナダにやってくる学生への大きな警告ですので、明日は我が身と考えて下さい。

日本人留学生に関するコメントは青色にしてあります。

 

エージェントの夢物語を信じ、インドの高校卒業後カナダのカレッジに留学した学生

 

「インド人留学生を勧誘するインド留学エージェントのマーケティングは凄まじい。

カナダの綺麗な景色、綺麗な洋服を着て歩いている人たち、綺麗な家に住み幸せそうな人たち、そんなYouTube広告を見せられその気になった。 I wanna go to Canada to have a fun life!と思った。

パンジャビ語で勧誘するHipHop音楽ビデオにも魅せられた。 絶対カナダに行かなくちゃと思ってしまった。

 

しかし、留学には大金が必要。 親は準備する段階で相当の借金をし、自分をカナダに送り出してくれた。

それからもカナダの恐ろしいほど高い学費を送金するために、また借金を重ねている親。

私が卒業し、良い仕事についたら借金を返し、親もカナダに呼び寄せ、楽しい生活が出来ると、それだけを信じている親。」

 

日本のエージェントも綺麗なカナダの自然の写真で留学生を釣りますね。

整然としたカナダの住宅街も宣伝に使い「ほら、こんな素晴らしいカナダに留学しましょう。」と。 そんな生活は留学生からは程遠いものであることなど、全く口にもしませんけど。

日本人にとってもカナダの大学学費は高額です。

奨学金や、銀行からの借り入れなど、親は四苦八苦で工面しますが、本当に自分の子どもはカナダ大学で学ぶだけの能力と、その能力を将来に使う適性があると思っていますか?

やっぱり、エージェントの思うつぼで勧誘され、大金をどぶに捨てている親が日本にもものすごく多いのではないかな、と。

 

「留学エージェントにカナダ留学を申し込むと、まずどの地域に行きたいかだけ聞かれます。

その後、その地域のカレッジに行くよう言われどのコースを取るかも決められます。

ほとんどのインド留学生は、IT関連を学ぶよう言われます。

私は特に興味はなかったですが、選択の余地はなかったです。

地元のカナダ人でも知らないような小さなカレッジを紹介されるのが普通です。」

(この学生の場合はオンタリオ、ブランプトンにある何やらいかがわしいカレッジ。大学ではありません。おそらく高校の成績は関係なく入れるのかも。)

 

日本のエージェントも全く同じ。 例えば「バンクーバーに行きたいです。」と言うと、そこの役にも立たないカレッジの英語コースとあてがわれ、後は言われるままお金を払い、将来へのルートなど何もない留学にやって来ます。」

(日本人は悲劇的に英語が出来ませんので、まずは英語コース。ITなど選ぶ事もできない日本人留学生は、インド留学生より悲惨かもと思ってしまいました。)

 

「こんなカレッジで?と不安は募りましたが、卒業さえすればBetter life for the family in Indiaが待っているという思いでした。」

 

インド留学生は、少なくともHungryなエネルギーがあります。 より良い生活を、家族のために、と。

日本から能力もなく似非大学留学を目指してやって来る学生にはどんな野心がありますか?

今どきの世界では「英語がしゃべれるようになるから」な〜んて理由の留学は恐ろしい時代錯誤です。

卒業後のより良い生活? いやぁ、正式にカナダ大学学位が取れない限り不可能です。

中途半端の「英語が出来るふり」は日本には今掃いて捨てるほどいるのは知っていますよね。

 

「カレッジを紹介されると、学費を含めたすべての費用を合計で請求されました。

内訳は教えてもらえません。 これだけ払ったらちゃんとビザを取ってカナダのカレッジに入学させてあげますと。」

(Globe &Mailの調べでは、合計のうち約$10,000!もがそのままエージェントの儲けになるそうです。)

 

この類のカレッジはエージェントに多額のリベートを払い学生勧誘を任せていますので、エージェントには$10,000+リベート(多分1名の学生につき$5,000程度)が転がり込む仕掛けです。

日本のエージェントも同じですから、気をつけて下さい。 しかも、留学後に一番大切なケアはありません。

 

「いよいよ留学生活が始まってみると、苦難の日々。

生活費の異常な高さに喘ぎアルバイトをしますが、カレッジの学生ビザでは週20時間しか働けず、それもカレッジの学期中のみ。

住まいも高すぎる家賃のため、ひどい所に何人もの留学生と同居。

ほんと、インドと何が違うと思えるほどのひどい所。

授業についていくのも苦労で、そのうち精神を病む留学生が多くなります。

現在カナダにいる留学生のうち(インド系だけなのか、全体なのかは不明)30%が重いうつ病に苦しみ、自殺も後を絶ちません。」 

(インド人留学生がどさどさ送られて来るトロント郊外のブランプトンという町の葬儀社は、10人のうち4〜5人は自殺した留学生だとインタビューに答えたそうです。)

 

日本からの留学生も学費が続かず卒業を断念するケースが多いですが、それよりも大学の勉強についていけず、ダラダラと親のお金を無駄遣いし遊びほうけた挙げ句の中退も多いことを知っておいて下さい。

ま、日本からの学生は、だめだったら日本に帰る!という甘い逃げ道が残されているだけマシかな。

 

留学生の首をいっそう締めているのはカナダ政府の方針です、残念ながら。

毎年大学・カレッジへの予算を減らしており、その穴埋めのために留学生の授業料が絶対必要となってしまったカナダの大学・カレッジの現状。

今では留学生の払う授業料なしでは成り立たなくなったのがカナダ(他の英語圏も同様)の大学です、残念ながら。

 

少し良心のある大学は、最近留学生向けの奨学金をずいぶん充実させて来ているのは朗報ですが。

ただし、日本の高校でのトップクラスの成績がないと、奨学金には届きません。

 

このGlobe&Mailのインタビューに答えた学生によると、地元カナダ人が$2,700の学費しか必要ない学期に、留学生はなんと$15,000払っているそうです。

このように、留学生が3〜5倍、いやそれ以上の学費を払うのは普通です。

カナダの学生は少しでも学費が上がると、デモやストをやりますが、留学生は立場が弱いこともあり、声を上げることが出来ずにいます。

追い込まれる留学生に変わって声を上げ始めたカナダのMediaに期待したいところです。

 

これからカナダ大学正式留学を目指す日本のみなさんに絶対知っておいてほしいこと。

このインド留学生の必死の声です。

 

「カナダに来たら誰も何もサポートはしてくれません。 カナダ政府から留学生へのサポートもないです。 最初にエージェントから聞かされていたことと全く違いました。」

 

日本の高校で頑張り良い成績をあげ、英語エッセイやクリティカルシンキングの学習準備も頑張った。

精神的にも強いし、動機もあるので大丈夫、と、甘く考えないように。

 

外国人であるあなたは、異国のカナダではひとりぼっちです。

守ってくれる親も頼れる大人もいません。

大学のStudent Serviceは、すべての学生の要望に応えるために存在しますし、ただの雇われた人がそこにいるだけですから、どこまで役に立つのかは余り期待しないように。

 

大学に正式に留学してくる18歳でも、外国ではまだまだヨチヨチ歩き。

カナダで本当に頼れる大人の存在が絶対必要です。

 

特に、パンデミック後の大きく荒れた社会には。

絶対に。

よく認識してから「大学留学」を計画して下さい。

大切な人生を台無しにしないように。

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